- 2010 年 6 月 12 日 12:46 AM
- Pro Wrestling | Review
5月8日 PWS @ステピナック・ハイスクール体育館 ニューヨーク州ホワイトプレインズ
事前発表と当日のカードが毎回しれっと変わっていることでおなじみのプロレスリング・シンジケート(PWS)のレビューを今回は写真中心でお届けします。
会場はニューヨーク郊外にあるハイスクールの体育館。昼間に選手達のサイン会が開かれ夜にプロレスという二部構成。およそ八割の入りでほとんどがファミリー客が中心。そしてなんと一般客としてチカラプロにも出場しているピンキー・サンチェスの姿もあった。いきなり前チャンピオンのバター・ビーンがリングイン。どこから首でどこからが肩なのか判断がつかないほどにまた一段と丸くなっていた。ビジュアル的にはかなりのインパクトがあって怪しさ満点。レスリングの内容としてはこれといって特筆すべきことは無し。
レジェンドマッチと銘打たれたハクソー・ジム・ドゥガン対ドインク・ザ・イービル・クラウンことマット・オズボーンの試合が、入場の時点から何やら不穏な雰囲気を漂わせていた。ゴングが鳴らされても微動だにしない二人。ちょっと接触しただけでリングの外にエスケープするドインク。ものすごい形相で追っかけるジム・ドゥガン。観客は何のことか分からずにポカーン状態のまま試合は続く。するとドインクがストリートファイトをしようとジム・ドゥガンを場外へ誘って小競り合い。椅子で威嚇しながらジム・ドゥガンを迎え撃つドインクだったが、そのまま場外カウントが進んで両者リングアウト。完全にシュートマッチだった。後から聞いた話しによると二人はプライベートでとても仲が悪いとのこと。それを知ってわざとマッチメイクしたとしたらPWS恐るべしなのだがPWSかぎってそれはあり得ない、と思う。
物販ブースにドッカリと腰をおろして試合を眺めるグレッグ・バレンタイン。分厚い胸板とたなびく金髪がなんともセクシーだった。元ROHのデズモンド・ウルフ(ナイジェル・マッギネス)はダン・マフを相手に卒のない試合を披露。インターミッション中に声をかけると「コンバンワ!」と甲高い声で挨拶してくれた。ROH最終戦で会ったとき以来のナイジェルは相変わらずいい人だった。
新人レスラーのマネージャーとしてほぼ毎回出場しているオックス・ベイカー。肌の質感といい釣り上がった眉毛といいモンスターそのものだ。この日もムチを持ちながらリングの周りをゆっくりと歩くだけだったが、全出場選手の中でもその存在感はダントツで一番。ただし観るたびに顔色が悪くなっているのが気がかりでならない。ぶっちゃけオックス・ベイカーのためにPWSを観続けているようなものなので、なんとか体調を戻してまたムチくわえて子供達を追いかけていただきたい。TNAのベルベット・スカイもマネージャーとして登場。テレビで観るより化粧が濃くなかった。
ダニー・デマントがバルコニーダイブして相手選手を病院送りにしてしまった。落ちた場所が胸部だったらしくピクリとも動かない。それを心配そうに見つめるバター・ビーン。岩みたいだ。
インターミッション中には選手たちによるサイン会が開催され、バター・ビーンとAJスタイルズが並んでサインするという貴重なツーショット。やっぱり岩みたいだ。ネイチャーボーイ継承キャラのAJスタイルズはポール・バーチルと対戦。ものすごいブーイングと罵声を受けながらもJAスタイルズが勝利。アメージング・レッドはジェネレーション・ミー(元ヤングバックス)と対戦。ちょっと体重が増えたようにも見えたが華麗な空中技は健在だった。
容姿が変わりすぎて誰だか分からなかったバンピーロと、メタル大好きジェリー・リンとの対戦。バンピーロがほとんど動けていなかった。ジェリー・リンの動きが良かっただけに非常に残念。長時間興行で客はダレダレだし特に盛り上がりもなくジェリー・リンが勝利。色んな意味で目が覚めた試合だった。
ユルい、長い、無駄に豪華、この三つがPWSの基本コンセプトだと思った。というかそれが一番しっくりくるしそれ以上のものは何もない。ただしオックス・ベイカーは飛び抜けて素晴らしいことになっているので、この際だからオックス・ベイカーをエースにすべき。ダメもとで。いや無理か。無理だよな。
トラックバック:0
- この記事のトラックバック URL
- http://www.m-drop.com/archives/3602/trackback
- トラックバックの送信元リスト
- PWS ニューヨーク大会 - MANHATTAN DROP より