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2008年10月のアーカイブ

飯伏がドイツ遠征をキャンセル

 

11月8日と9日に、ドイツのオーバーハウゼンで行われるチカラプロ主催の“Tag World Grand Prix 2008”へ出場予定だったDDTの飯伏幸太は、怪我のために出場をキャンセルすることになりました。これでPACとのドリームタッグも実現せず…ということになりますが、ここはしっかりと休養して万全の体調で再チャレンジして欲しいものです。

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ネクロ・ブッチャーvs潮崎豪

 

2008年10月25日 ROHエジソン大会

エイジ・オブ・ザ・フォールから離脱して一匹狼となったネクロ・ブッチャー。今回の対戦相手は、ラリー・スウィーニー率いるスウィートン・サワーズ・インクに加入したFIP世界ヘビー級王者の潮崎豪。ベルトをかけたタイトルマッチだ。ある意味これは、猪木ゲノムとプロレスリングノアとの代理戦争だといっても過言ではない(完全なる妄想)。トレーニングはおろかウォーミングアップすらもしないナチュラルボーンレスラーのネクロに、鍛え上げられた豪腕を武器にアメリカマット武者修行中の潮崎が迎え撃つ。

手をグルグルまわしながら入場してきたネクロは鼻息あらく早くも戦闘態勢。いつもどおりペース配分など頭にない。ゴングが鳴るまえに、いきなりネクロが潮崎の持っていたFIPベルトを奪い取り、寄り目になりながら殴りかかる。慌ただしくゴングが鳴らされる。なにを思ったか突然Tシャツを脱ぎ出すネクロ。「ウガーッ!」とか言いながら逆水平チョップ合戦を挑もうとする。いい度胸だとばかりに強烈な逆水平を放つ潮崎。やりかえすネクロ。会場からは大ネクロコール。

基本的に技は全て受けきるネクロ。潮崎の強烈な逆水平チョップを受けに受けまくってノックダウン。 潮崎のフットスタンプが寝ているネクロの顔面を強打。起こされたネクロはコーナーに振られるが、走ってきた潮崎にビッグブーツで切り返す。続けざまに潮崎の顔面へグーパンチ。そしてボディースラムのあとエルボーを落とす。技らしい技がやっと出た。

勢いにのるネクロは一気に場外戦へともちこむ。場外マットをはがして「ウガーッ!」と叫ぶと、パイプ椅子を潮崎の背中にあてがい、そのまま地面へ思いっきりボディースラム。グシャッという嫌な音が会場にひびく。しかしサラサラヘアーの潮崎はパイプ椅子でネクロの頭をガンガン殴り返す。もんどりうって倒れるネクロ。場外カウント14でリングに帰る。カウントツーでキックアウト。

一気に劣勢になったネクロは潮崎のフェイスロックで手をバタバタさせる。その手にチカラがなくなっていくがカウントツーで復活。そのまま潮崎をバックドロップで投げ捨てる。しばらく両者ノックダウン。鍛え上げられた潮崎のカラダと好対照にネクロは見事に腹が出ている。しかも白い。肌が白くて髭面で頭頂部が寂しくて腹が出ている身体的なハンデを感じさせない戦いっぷりがまた泣ける。

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そしてまた場外戦になり場内は大ネクロコール。二人とも客席へと雪崩れ込む。 ネクロがパイプ椅子で潮崎の頭をぶん殴る。グーパンチで応戦する潮崎は、しっかりとラフファイトにも対応できている。客からパイプ椅子を渡されるネクロ。それを潮崎めがけ思いっきり投げつける。バケツリレーのようにガンガン投げつける。客とネクロの連係プレーが炸裂。潮崎がパイプ椅子に埋もれる。会場からは「レッツゴー・ゴー(豪)!」コール。

潮崎を立たせて顔面めがけてグーパンチの連打。すると潮崎のトラースキックがネクロの顔面をとらえる。ネクロふーらふら状態。するとジミー・ジェイコブス、デリリアス、ブロディ・リー(先日チカラプロで関本大介と対戦した亜仁丸レスリー似の長身レスラー)の3人が突如乱入。リング上でデリリアスにグーパンチを食らわすが、ブロディ・リーのビックフットがネクロの顔面にヒットしてノックダウン。そして収拾が付かないまま両者リングアウトで試合終了。

 

試合の結果としてはアレでしたけれども試合内容は素晴らしく ファンの盛り上がりも半端なかった。ネクロとの場外乱闘にも対応できる潮崎のパワーと気迫とそれに度胸がなければ成立していなかった試合だったかもしれない。ただ一つ言えることは、ネクロの技の受けは世界一。技を受ければ受けるほど光るネクロのスタイルに、潮崎の強烈な攻めがカチッとうまくかみ合っていた。この二人の決着はノアのリングで、というのは無理だろうか。無理だろうな…。

【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

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ゲーブ・サポルスキー氏がROHを退団/Gabe Sapolsky releases

 

アメリカインディープロレス界に大きな衝撃がはしった。ROHの公式サイトによると、ROHのブッカーでレスリング・オブザーバー・アワードの『最優秀ブッカー賞』を四年連続受賞しているゲーブ・サポルスキー氏が、ROHを退団したと発表。新ブッカーにはレスラーのアダム・ピアースが起用されるという情報もあるが、まだ公式発表はない。尚、退団理由などは不明。

そして先ほどゲーブ氏本人とメールで連絡が取れました。今回の退団はストーリーではなく事実(ガチ)であるとのこと。現在のところ判明している事実は以上です。また情報が入りしだいお知らせします。

 

いやー正直これにはビックリしました。ROHの頭脳ともいうべきゲーブ氏のあまりにも突然すぎる退団に口あんぐりです。久しぶりにホミサイドがROHに帰ってきたことや、うちの顧問(ネクロさん)がナイジェル・マッギネスとROHのタイトルマッチをすることになったことなど、すっかり頭から飛んでしまいました。これは間違いなくROHにとって最大のターニングポイントとなることでしょう。

【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

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チカラプロ vs 大日本プロレス (2)

 

(1)からのつづき

2008年10月19日 CHIKARAペンシルバニア州フィラデルフィア(旧ECWアリーナ)大会 “The Global Gauntlet – Night 2″

チカラプロと大日本プロレスとの対抗戦最終日は、フィラデルフィアにある旧ECWアリーナで開催された。満員の会場には普段どこで着るんだろうというグロ系のTシャツを着たコアなデスマッチファンや、小さな子供用のミル・マスカラスのマスクを被ってキャーキャーと応援する子供達の姿も見られる。この統一感の無さがたまらなく、いい。

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この日は、7対7のグローバル・ガントレット・マッチと銘打たれメインイベントに行われた。と、そのまえに、いまマンハッタンドロップで注目しているプレイヤー・ウノとプレイヤー・ドスのタッグチーム(Super Smash Bros.)が、タッグチームチャンピオンベルトをかけてオシリアン・ポータルと対戦した試合がこれまた素晴らしかった。笑いあり華麗な飛び技あり、そして頓智の効いたフィニッシュには思わず吹き出した。チカラプロのやりたいことはこれなんだ、というような試合だった。しかもプレイヤー・ウノは昇龍拳の使い手だったことが判明!

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インターミッションの後にメインのガントレット・マッチが開始される。レフェリーの李日韓が客席に手を振りながらリングインするとファンからは大きな声援が送られる。いよいよ試合開始のゴングが鳴り、沼澤邪鬼から入場。チカラプロからはグラン・アクマという冗談みたいなリングネームの選手が鼻息荒く入場。にしてもアクマて…。気むずかしいバス・ルッテンみたいな風貌のアクマは蹴り技を得意とした選手らしい。が、あっけなく沼澤のデスバレー・ドライバーにアクマ敗れる。

つづく2番手はマスクマンのファイヤー・アント。見たまんまのアリ覆面。しかしこれがまた機敏な動きをするアリで、リングインと同時に沼澤を一気に攻め込んでいく。すると沼澤は自分の肘パットを投げ捨て、レフェリーがそれに気を取られている隙に反則のローブロー。場内からは大ブーイング。また沼澤ペースに持ち込んだところで再びズルしていただき戦法をしようと肘パットを投げ捨てるが、日韓レフェリーはひっかからずローブローの反則を取られ沼澤失格。お約束だが笑った。

大日本の2番手は機敏な動きを見せる大橋篤。ローブローのダメージが残っているのかファイヤー・アントの動きがおかしい。大橋に押されるファイヤー・アント。アリだからって舐めるなよ!とばかりに触角を震わせながら反撃するも、最後は大橋のサンセットフリップ・パワーボムに惜しくも敗れる。チカラプロ3番手は同じくアリ軍団の一員ソルジャー・アント。兵隊アリね。分かり易すぎてまた笑った。敬礼をしながらヘッドバットや、敬礼をした手で相手の攻撃を避けるといった敬礼ムーブが炸裂。兵隊アリのアリパワーで大橋敗れる。

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大日本の3番手は若作りリーダーの井上勝正。地味ながらもグラウンドの攻めで優位に立つ井上は、疲れの見えるソルジャー・アントを逆水平チョップや関節技のコンビネーションで一気に攻め込む。最後はタイガー・スープレックスで兵隊アリ敗れる。チカラプロ4番手はアリ軍団の働きアリことワーカー・アント。どこまでアリが好きなんだよと。見た目だけでもドリフ的な条件反射で笑ってしまう。アリ軍団最高。そのワーカー・アントはラ・マヒストラルで井上をピン。

大日本の4番手は普段デスメタルしか聴かないという石川晋也。なんでも練習の時もデスメタルばかり聴いているという筋金入りのメタラー。そのデスメタル石川が、基本に忠実な動きでワーカー・アントを攻め、ローリング・エルボーであっさりと勝つ。しかしチカラプロ5番手は極悪野郎エディ・キングストン。キングストンの強烈な裏拳が石川のアゴにヒット。ここで石川退場。ここまでかなり目まぐるしい展開。

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ここでなんと伊東竜二が入場してくる。昨日と同様、伊東が大日魂Tシャツを脱ぐとオォーというどよめきが起きる。キングストンのラフ殺法にキックで対抗する伊東。防戦一方になったキングストンをドラゴンスプラッシュで仕留める。チカラプロ6番手はクワックことマイク・クワッケンブッシュ。派手さはないものの、小刻みなエルボーと素早いロープワークで伊東を翻弄していく。負けじと伊東もキャッチレスリングで対抗するも、クワックのテクニックの方が一枚も二枚も上手。最後は必殺技の固め技チカラスペシャルで伊東がタップアウト。大日本6番手の岡林裕二が猛ダッシュでリングへ。

アメリカ人レスラーに引けを取らない体格の岡林は、持ち前のパワーレスリングでクワックに猛然とアタック。いくら試合巧者のクワックとはいえ、岡林のパワーには苦戦。しかし、チカラプロ代表としての意地を見せたクワックが必殺のアリゲーター・クラッチ(フェイスロックの状態でキャメルクラッチ)を決め2連勝。もうあとがない大日本。大将の関本大介が入場。

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勢いにのるクワックだったが、日本人離れした関本の強烈なラリアットを食らってグロッキー状態に。関本のパワーは異常。一瞬にしてその場の雰囲気を変えてしまう威力がある。関本の逆水平チョップで何度もクワックがのけぞり、堪らなくマットに膝をつく。クワックへの容赦ない攻撃にホームのチカラプロファンから悲鳴のような声援が飛ぶ。しかし最後はスローモーションになったかのようなぶっこ抜きジャーマンスープレックスでクワックからスリーカウント奪取。

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チカラプロ最後の砦はROHでも活躍中のクラウディオ・キャスタニョーリ。ロープを使ってのぶつかり合いから、キャスタニョーリのヨーロピナン・アッパーカッターと関本の逆水平チョップの攻防へと展開。両者一歩も引かない緊迫した状況でファンも一段とヒートアップ。関本が飛び技を見せるが、負けじとキャスタニョーリも持ち前のパワーで対抗する。チカラとチカラの勝負。関本の表情がキラーの顔に変わっている。何発もラリアットと叩き込む関本。そのラリアットをすべて受けきるキャスタニョーリ。観ていて気持ちいい。最後はキャスタニョーリの必殺技リコラ・ボムで関本からピン。かなりの僅差だった。一時間近い熱戦はチカラプロに軍配が上がった。

 

何を今更というかもしれないが、プロレスに国境は無いと改めて実感した。言葉が通じなくても感動しあえるモノがある。良いコンテンツというものは、それを受け止めてくれる場所で然るべき評価を受けるべきだし、日本だけでなくもっと色々な嗜好のプロレスファンにも観てもらうべきだと思った。今回のチカラプロと大日本プロレスの合同興行は必ず次のステップへと繋がるに違いないと、最後の集合写真を撮りながら思った。

【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

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チカラプロ vs 大日本プロレス (1)

 

ルチャ主体のチカラプロが、デスマッチ主体の大日本プロレスと対抗戦をすると聞いたとき、それは何かの間違いでは、と思った。しかも大日本からは伊東竜二、関本大介、沼澤邪鬼、井上勝正、大橋篤、石川晋也、岡林裕二の7選手がエントリーされている。えらく大所帯だ。いままでにミラノ・コレクションAT、西村修、男色ディーノ、矢郷良明といった良くいえば「多種多様な」、悪く言えば「統一感のない」、そんな人選をしてきているチカラプロだけに、これはきっとボスであるマイク・クワッケンブッシュなりの思惑があるのだろう。何とも想像がつきにくいのだが、この2団体のコラボはいろんな意味で楽しみでもある。

 

2008年10月18日 CHIKARAペンシルバニア州イーストン大会 “The Global Gauntlet – Night 1″

いきなり第一試合から活きのいいタッグチーム”オシリアン・ポータル”が登場。対する大日本からは大橋篤と石川晋也が先発。そして去年デビューしたばかりの森島孝浩がレフェリーを務めた。冷静に試合を進めていく石川に対して、気迫を表に出していく大橋は「よっしゃー!いくぞー!」と日本語でアピール。あとすこしのところでオシリアン・ポータルの古代エジプト攻撃に敗れてしまう。しかしその後の岡林裕二とウルティモ・ブレックファーストの試合、そして沼澤邪鬼とウルトラマンティス・ブラックの試合は共に大日本の勝利。そのまま波に乗れるかと思われたが、ハローウィキッドのヤクザキックで井上勝正が惜しくも負けてしまう。これで勝敗は2勝2敗。

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そして、関本大介と2メートルの大男ブロディ・リーとの試合がまた盛り上がった。パワーで押しまくる関本に巨体のブロディも防戦一方。場外での逆水平チョップ連打。一発一発が重そう。こうして見ると関本のカラダはすごいことになっている。キン肉マン消しゴムかというくらいムキムキの筋肉だ。こうなるとアメリカ人と日本人の体格差とかいう心配なんて消えてしまう。逆に相手のアメリカ人を壊してしまうのではないかなと心配になるほどだ。最後は完璧なぶっこ抜きジャーマンスープレックスで関本の勝ち。これにはファンも口あんぐり状態。

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最後は大将の伊東竜二とマイク・クワッケンブッシュ(通称クワック)の試合。リング上の伊東の表情からは緊張がうかがえる。大日魂と書かれたTシャツを脱ぐと、最前列のファンからどよめきが起きる。伊東のカラダにはデスマッチの勲章ともいえる無数の傷が残っているからだ。無言の圧力。しかし序盤からクワックのペースで試合がすすむ。ロープを使った飛び技や複雑なジャベを使いつつ伊東のスタミナを減らしていく戦法だ。なかなかの試合巧者。クワックに対する見方がすこし変わった。勝ち越しを狙う大日本のエース伊東は、キック主体の攻めで徐々にクワックを追い詰めていく。ふんばるクワック。体格的には互角だが、気迫で上回った伊東がドラゴンスプラッシュでクワックから勝利をもぎ取った。全試合終了後には大日本勢がリング上を占拠して全員で勝ち名乗りをする。翌日へのアピールだ。

恐らくチカラプロの固定ファンにしてみれば「大日本プロレスって何者?」といった認識だったかもしれないが、選手の動きが良ければ盛り上がるし、失敗すればブーイングをするというアメリカ人のプロレスに対する楽しみ方はメジャーでもインディーでも基本的には変わりはないので、心配していたよりもファンから声が上がったと言うことは、まずまずの結果だったと思う。というか想像以上に反応があったのには正直驚いた。

(2)へ続く

【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

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