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2009年3月6日のアーカイブ

ケニー・オメガ vs オースティン・エリーズ

 

3月1日 ROH@フィラデルフィア大会

この試合の前日、ジェイ・リーサルに敗れたケニー・オメガはついにJAPWヘビー級タイトルを失ってしまった。明らかに試合前の表情には冴えがなかった。一方、今回の対戦相手は元ROHヘビー級チャンピオンのオースティン・エリーズ。「ゼア・ウィル・ビー・ブラット」のダニエル・デイ・ルイスみたいな鼻の下のヒゲがいやらしい。

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いままでストーリーには絡んでこなかったケニーだったが、ここでトップどころのオースティンとシングルマッチというのは、ステップアップのための最終審査なのか。これは大抜擢といっていいだろう。オースティンはヒールターンして日が浅く、それほどキャラクターが固まっていないという状況で、どうやってこの試合をコントロールしていくかという迷いが見て取れた。のらりくらりとアメリカンなヒールに徹してブーイングも多くもらっていた。

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序盤からハイペースで攻め込むケニー。打点の高いドロップキックを決める。コーナーを使った飛び技を見せるケニー。昨日の王者陥落というイメージを払拭したいのか、この日はいつも以上に勢いがあった。と同時に、いきなり大きな仕事を任されてしまった新入社員さんみたいな、どこかでやりづらそーな印象も受けた。

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中盤から徐々にオースティンのペース。得意技パワー・ドライブ・エルボーが「バシン!」とドンピシャのタイミングで決まる。それをケニーがツーでキックアウト。危ないタイミングだった。技が決まるときの「バチン!」という音が大きければ大きいほど客は沸く。アメリカ人の沸くポイントは「音」ではないかと感じるときがある。なのでバチバチスタイルもアメリカ人には受けるかもしれない。

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で、ケニーがソバットと延髄斬りのコンビネーションを見せ反撃。「ウガガー!」と雄叫びをあげてから跳び箱式のフェイスクラッシャー。ここで一気にラッシュをかける。

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首を掴んで膝蹴り。怯んだところを肩車してクロイツ・ラスを仕掛けようとするが目つぶし攻撃を食らい失敗。オースティンが息を吹き返す。ケニーを鉄柱に突っ込ませてグロッキー状態にすると、そこから一気にオースティンのペースにはまってしまう。最後はオースティン必殺の垂直落下式ブレーンバスターが決まりケニーをピン。オースティン・エリーズの勝利。

 

正直、ケニーの詰めが甘かった。あそこまで責めておいて勿体ない。跳び箱式フェイスクラッシャーまでは完璧にケニーペースだったのに。そしてケニー独特のコミカルなレスリングは意識的に使わないようにしていたのだろうか。今まで観たこと無いようなシリアスな試合内容だった。思えば波動拳も使わずじまい。表情には出さないものの、どこか迷いが見えた。これからもっと上のレスラーとあたる機会も増えるだろう。そしてストーリーにも絡んできたときに、自分の持ち味であるコミカルな部分をどう活かせるかが、今後の課題になりそうだ。

【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

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