月: 2009年8月

  • ブライアン・ダニエルソンがWWEと契約

     

    ブライアン・ダニエルソン(以下アメドラさん)がWWEとの契約に合意したというニュースが入ってきた。ROHによると、9月のスケジュールに関しては全て出場するとのこと。予定通りに行けば、9月26日のニューヨーク大会(王者オースティン・エリーズとのROH世界ヘビー級タイトルマッチ)が最後となる。

    アメドラさんで思い出すのが、2005年9月17日に行われたジェームズ・ギブソン(ジェイミー・ノーブル)とのROH世界ヘビー級タイトルマッチだ。当時まだチャンピオンに成ったばかりのジェームス・ギブソンが、4ヶ月ぶりに復帰したアメドラさんからまさかのタップアウト負け。劇的な王座移動となった。一昔前の新日本プロレスを観ているかのような濃厚なストロングスタイルの試合だったように記憶しているのだが、それよりもむしろ復帰したアメドラさんがいきなりチャンピオンになるという意外な展開に、これから何か凄いことが始まるんだという期待感でいっぱいになったことを覚えている。

    そして去年ニューヨークでインタビューをしたときには、プライベートな質問に対してもじっくりと言葉を選んで受け答えをしてくれた。なんて真面目な人なんだろうと思った。リング上でのキラーぶりを(当然だが)まったく感じさせない笑顔で、真面目な中にもユーモアのある人をひきつけるスターオーラみたいなものを感じた。

    • ブライアン・ダニエルソン インタビュー (Part 1) (Part 2) (Part 3)

    前々からWWEに行くという噂はあったし、ここ最近のROHに対するスタンスからもそろそろだなーというのは感じ取れていた。正直アメドラさんがROHから離れてしまうのはとても寂しい。寂しいがアメドラさんには心からおめでとう!と言いたい。「プロレスとは自由なり」と言ったインディー界トップのレスラーが、WWEというまた一つ大きな舞台でどれだけ活躍することができるのか、今後が非常に楽しみだ。果たして、WWEのリングに「自由」はあるのだろうか。

     

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

  • マスカリータ・ドラーダ vs ピエローシート

     

    8月15日 チカラプロ@ペンシルバニア州イーストン

    ときに日本からヌルヌルは世界共通を唱える中澤マイケルやゴールデンスター飯伏幸太を招集したかと思えば、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンを得意とする魔術師ジョニー・セイントをイギリスから招集するなど、チカラプロの多岐にわたった(個人的にはツボすぎる)ブッキングにはいつも驚かされる。で、今回はミゼット界のリビングレジェンドことマスカリータ・ドラーダ(マスカリータ・サグラーダ)というまさかのチョイス。毎年恒例のチカラプロ主催ヤングライオンズカップの合間に行われた特別試合の模様をリポートします。

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    小学生の感想みたいで恐縮だけれどもびっくりするほどに小さかった。想像以上だった。しかしリビングレジェンドのオーラが出まくりで、入場と同時に客(主に筆者)の心を鷲づかみ。対するピエローシートもメキシコマット界では有名なルチャドール。プエルトリコ国旗を掲げながらスペイン語混じりの英語で抜群のヒールっぷりをアピールする。

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    序盤は手の取り合いやジャベを使いつつクラシカルなルチャスタイル。無駄な動きがないうえに流れるような攻防がお客さんの意識をぐいぐいとリング上へ引きつけていく。マスカリータの常人離れしたスピードもさることながらピエローシートの柔軟な受けの技術もすごかった。この二人でしかできない特別なルチャスタイルといった印象。そして技が決まると見得を切るようにスパッと手を挙げるマスカリータが戦隊モノのワンシーンのようで格好良すぎた。

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    終盤に差し掛かると一気にスピードアップしていく二人。マスカリータがコーナーポストから場外へプランチャ・スイシーダを決める。飛ぶと言うよりもフワッと浮いて着地したみたいな大きめの白いムササビのようなだった。完全にマスカリータの押せ押せムード。しかし高速の回転式ヘッドシザースをかわしてマスカリータをグラウンドへともちこみ、最後はコブラストレッチを決めたピエローシートの勝利。パターン化された動きの中にも殺気を感じさせてくれる試合だった。

     

    本場ミニエストレージャの試合が目の前で観ることができたというアタシのおかしなテンションとは裏腹に、会場にいたお客さんの薄い反応が気になった。ハッキリ言ってチカラプロが呼んでくるチカラ以外のレスラーは玄人好みすぎる。どうだこのレスラー知ってるか?みたいな、ある意味プロレスヲタク度を試されているかのような挑戦状にも似たレスラーチョイス。個人的には悪くないと思った。このままこの路線を突き進んで欲しいし、世界にはまだ見ぬ強豪が沢山いるはずなので、チカラプロにはどんどん招集していただきたい。そういえば日本にも映画のキャラクターに感化されて肉まん屋でバイトするレスラーもいるんだ。チカラプロさんどうかひとつ。

     

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

  • デリリアスの先生は?

     

    ROH Video Wire 8/10/09
    [youtube:http://www.youtube.com/watch?v=H_B9fnbdMkM]

    IGF澤田敦士に柔道トレーニングを受けるデリリアス。前回のTVテーピング(ROH)では柔道ムーブを披露したらしい。特訓の成果はいかに?

  • オシリアン・ポータル インタビュー/The Osirian Portal Interview

     

    個性的なレスラーが多くいることでも知られるチカラプロ。そのなかでも一際キャラが立っているオシリアン・ポータル。彼らに話しを聞いてみた。

     

    ――まずはプロレス歴を教えてください。
    オフィーディアン: プロレスを始めてからもうすぐで2年になる。

    アマシス: 1年半。

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    ――ご出身は?
    (キッパリと)エジプト。古代エジプト第26王朝さ。

    ――ええ!?エジプトってあのピラミッドとかスフィンクスで有名なエジプトですか?
    そうそう。街には奴隷がいっぱい居るんだ。で、俺達はそいつらを蹴ったりして遊んでるんだけど暇なときは主にテレビを観てるんだ。

    ――テ、テレビて…。では、誰に師事していましたか?
    マイク・クワッケンブッシュとクリス・ヒーローにプロレスを習った(まじめな目で)。

    ――あなたの一番好きなレスラーは誰ですか?
    んー。そうだなあ、ロブ・ヴァン・ダムかな。それと日本のプロレスもよく観るんだ。日本人だとKENTAやKUDO、それに関本大介も好きだね。

    ――ということはいつか日本に行ってみたい?
    おーイエス!でも、いまは行けないんだ。俺たちを創造してくれた暗黒世界(アンダーワールド)に住んでいるオサイリスという神様から、「まだお前らはその時期ではない」と言われているから。

    ――なるほど。創造主には逆らえないんですね。
    色々あってね。いまはアメリカで暴れまくれという命令なんだ。

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    ――ところで怪獣ビッグバトルはご存じですか?
    おーイエス!知ってるよ。だって俺たち出場したことあるから。2008年5月の怪獣ビッグバトル『ボストン大虐殺』だったかな、セクメットっていうドでかい怪獣と戦ったんだ。

    ――その怪獣ビッグバトルに日本の飯伏幸太が出場したがっているみたいなんですけど。
    ガハハハ。怪獣は最高だよ。きっと飯伏には合っていると思う。

    ――では最後に日本のファンへメッセージを。
    Can you dig it !!!!

     

    チカラプロだけにとどまらず他団体でも高評価を得ているその訳は、キレのあるレスリング技術もさることながら、エジプト出身でマスクマンという珍しいギミックとその持ち前の表現力が飛び抜けているからだと思った。チカラプロ世界タッグ王者チーム(Chikara Campeonatos de Parejas)でもある彼らオシリアン・ポータルが、野望である世界へ進出する日もそう遠くはない。

     

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】