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ドレイク・ヤンガー
葛西純 vs. ドレイク・ヤンガー
- 2011 年 4 月 12 日 1:24 AM
- Pro Wrestling | Review
4月9日 wXw @アサイラムアリーナ ペンシルバニア州フィラデルフィア
<ノーロープ有刺鉄線ボブワイヤーボードデスマッチ> 葛西純 vs. ドレイク・ヤンガー
先ずはドレイク・ヤンガーから入場。観客からは一斉にブーイング。続いて葛西純が入場すると、「ジューン!カサーイ!」チャント。葛西は気合十分。
「クレイジー!モンキー!」チャントまで発生するほどの人気ぶり。葛西はコーナーに立てかけられたボブワイヤーボードを横目で見ながらニヤケ顔。ゴングが鳴ると両者組み合いオーソドックスな立ち上がり。
ヤンガーは葛西をボブワイヤーボードに投げようとするが失敗。葛西を場外で流血させる。
葛西は脚立を寝かせてヤンガーをボディースラム。「ガチン!」という鈍い音と同時に「ウガー!」という叫び声が響く。すぐに蘇生したヤンガーは、コーナーに立てかけられたボブワイヤーボードに葛西を投げつける。「バコーン!」という音でボードは真っ二つに。
ヤンガーはリング下から椅子を取り出すと葛西をボディースラム。JCベイリーへの追悼の言葉を叫んでから、脚立から葛西へフットスタンプ。場内は「JCベイリー!」の大チャント。
ヤンガーは葛西の股間を有刺鉄線に投げ落とす。
こんどは三角コーンにお尻から落とす。股間への連続攻撃で目覚めたのか、葛西はヘラヘラと笑いながら立ち上がる。すかさずヤンガーが葛西をかつぎ上げて脚立の上にデスバレー。
ヤンガーは椅子をリング上に寝かせ葛西をアタマから落とす。しかしツーでキックアウト。
ボブワイヤーボードを下向きにセットしたヤンガーは脚立へ登る。葛西がエスケープするとヤンガーを追って脚立へ駆け上る。脚立の上で葛西のヘッドバット。「ゴツン!」という鈍い音。
ヘッドバットでふらふらになったヤンガーを、ボブワイヤーボードめがけてスーパープレックス。つづけてボブワイヤーボードの上にみちのくドライバー。しかしヤンガーはキックアウト。ヤンガーの額から大量の出血。更に葛西がジェイ・ドライバーで投げるが、ヤンガーはツーでキックアウト。ゾンビか。驚異的な粘りを見せるヤンガー。
ゴーグルを片手に脚立を登る葛西。しかしヤンガーが追いつきボブワイヤーボードめがけてスーパープレックス。
しかし葛西はムクッと立ち上がり「ウガー!」と雄叫び。観客からは大歓声。ヤンガーのバックを取ってボブワイヤーボードにバックドロップ。すると葛西は脚立に駆け上り「シュワッチ!」と叫んでゴーグルを装着。「シェー!」と叫びながらパールハーバー・スプラッシュ。
が、しかし、ヤンガーはそれをカウントワンでキックアウト!必至の表情でヤンガーを立ち上がらせる葛西。最後は変形のジェイ・ドリラーが決まりスリーカウント。葛西の勝利。
三角コーンを被って勝ち名乗りを受ける葛西。観客からはスタンディングオベーションで大拍手が送られた。
試合前には緊張気味だったという葛西純。久しぶりとなるアメリカでの一試合目(今回は二日間で四試合)は、文字通り血みどろの死闘となった。想像していたとおり葛西とヤンガーは手が合う。葛西のキ●ガイファイトを真正面から受けまくったヤンガーは素晴らしいの一言だ。技を受けるだけではなく、あともう少しというところまで攻め込んだ試合巧者なところも評価したい。ヤンガーの真骨頂でもある驚異的な粘り強さが、良い相乗効果となって現れた試合だったように思う。この一戦だけで終わらせるのが勿体なさすぎる。別のデスマッチ形式でも観てみたいと思わせるこのカード、いつかまたどこかで実現してもらいたいものである。
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EVOLVE 3
- 2010 年 5 月 11 日 10:22 PM
- Pro Wrestling | Review
5月1日 EVOLVE 3 @ラーウェイ・レックセンター ニュージャージー州ラーウェイ
第一試合のサミ・キャラハン対アダム・コール。両者ともEVOLVEデビュー戦ながらオープニングマッチにふさわしい気迫に満ちた試合展開に。コーナーから飛びつこうとしたアダム・コールを下でガッチリと受け止めそのままパワースラムでマットに叩きつけるサミ・キャラハン。いまロングタイツや派手なショートタイツが多いなか、あえてツーショルダータイツ(吊りパン)というチョイスがなんとも鶴見五郎で昭和な雰囲気を漂わせている。最後はストレッチマフラー(変形の逆片エビ固め)でサミ・キャラハンのタップアウト勝ち。これからが楽しみな選手だ。
第二試合ではリコシェがジョニー・ガルガノと対戦。ずる賢い動きのガルガノに対してハイフライヤーらしいキレの良い飛び技を繰り出していくリコシェ。そんな攻防の一つ一つを観客は集中して観ている。最後は両者リングアウトになり一度はゴングが鳴らされるが、最初にリングインした方が勝ちという完全決着ルールがリングアナからコールされる。両者とも生まれたての子馬のようにプルプルと立ち上がり、そして最初にリングインしたのはジョニー・ガルガノだった。ユーチューブに自分撮り(Johnny Gargano Power Hour)でプロレスを語りまくり、面白動画をアップロードし続けるガルガノは、後からじんわりと来るものがある。
第四試合のチーム・ビヨンド、アエロフォーム、そしてアップ・イン・スモークのスリーウェイタッグマッチがこれまた素晴らしい内容だった。特に、Beyond Wrestling(オハイオ州を拠点に活動中)などに出場しているジェイソン・パトリックとチェイス・バーネットのチーム・ビヨンドは、見た目はどこにでもいる若手インディーレスラーだが、空中技に関してはかなりの素質を持っている。アエロフォームのフリップ・ケンドリックと並んで次世代ハイフライヤーのうちの1人であるのは間違いないだろう。
こちらもEVOLVEデビュー戦のドレイク・ヤンガーとジョン・モクスレイが第五試合で対戦。序盤はレスリング主体の試合運びで意表をつかれた。明らかにCZWのファンという風貌のお客さんがドレイク・ヤンガーに大ブーイング。対するモクスレイには大きな拍手と声援が送られていた。で、「良い」とは聞いていたがモクスレイがすこぶる良かった。憎たらしい表情やカラダの大きさ、そしてなによりレスラー然とした雰囲気がたまらない。
後半に入るといつものようなラフファイトが中心となっていく。凶器は使わないものの噛み付き攻撃でモクスレイの額から流血。そして流血した額に頭突きと噛み付き攻撃を続けるヤンガー。さらには場外戦にまで持ち込んでいく。いままでの流れからしてEVOLVEに流血戦は無いものと勝手に思い込んでいたが、やはりというかこの二人なら致し方ないだろう。今後はこういうゴツゴツした激しい試合もEVOLVEには必要な気がした。試合はドレイク・ヤンガーの勝利。
前回のEVOLVE2ではクロウディオ・キャスタニョーリと素晴らしい試合を見せてくれたボビー・フィッシュ。相手は前日の試合で目を負傷したクリス・ヒーロー。序盤のキャッチレスリングのあと両者エルボー合戦がはじまる。クリスの強烈なエルボーでボビーのマウスピースがすっ飛ぶ。速くて重い蹴りでクリスを何度もぐらつかせるボビーだったが、最後はローリングエルボー3連発でクリスの勝利。EVOLVE2で日高郁人のセコンドに付いていたブラッド・アレンがリングインしてくると、クリスに対戦を要求する。しかしクリスは無言でリングをあとにする。この試合でもクリスの上手さが光った。クリスのレスリングテクニックの評価が前回の日高戦でまた一段と上がっているらしい。いつものハイスパート主体の試合はそれなりに魅力的だが、EVOLVEでしか観せないクリスのレスリングスタイルとても興味深い。次回ブラッド・アレンの挑戦を受けるのかどうか気になるところ。
足の怪我でEVOLVE2を欠場したTJP。肘でカイルの背中をグリグリしたり、関節をきつく締め上げたりとエゲツない攻めを見せる。ステップワークから見て怪我の具合は心配なさそうだ。対するカイルは必死に食らいつこうとひたすら動きまわる。カイルがロープを使ってのジャンピングニーそして変形のコブラツイストが決まる。得意の起き上がり小法師式ダブルアームスープレックスにアンクルホールドと面白いように技が決まるカイル。動きに無駄がなくスピードもある。終盤になると蹴り合いの末に両者ダウン。観客からは「This Is Awesome !」チャントが発生。最後は変形の片エビ固めでTJPの勝利。試合後のインタビューで澤宗紀との再戦をアピールしたTJP。すると観客からは大きな歓声が上がった。敗れはしたものの澤との試合はかなり評価が良いだけに、この2人の再戦に注目が集まる。
メインイベントはクロウディオ・キャスタニョーリ対チャック・テイラーの一戦。メインイベントのカードをファン投票で決めるという企画で実現したこのカード。実力差がハッキリと出た内容となった。インディーではトップクラスのパワーを誇るクロウディオ。序盤はそのパワーでチャック・テイラーを徹底的に痛めつける。そしてクロウディオはリング下に落ちたチャックを担ぎ上げると、なんとそのままトップロープ越しにリングへと投げ入れる。パワーありすぎ。休むことなくジャイアントスイングからそのままボストンクラブに決めるとチャックがもう虫の息。してまたチャックを肩に担いだまま立ち上がってクルクルと回りだす。しかも手を離して首だけで支えてクルクルクルクルー。キン肉マンっぽい技で観客もヒートアップしていく。しかし、クロウディオの攻撃をなんとか凌いだチャックは、一瞬のすきにオメガ・ドライバーを決め、クロウディオからスリーカウント奪取。誰もがこのまま負けるだろうと思っていた矢先の逆転勝利だった。
初参戦のサミ・キャラハン、ドレイク・ヤンガー、ジョン・モクスレイ、チーム・ビヨンドが、それぞれ自分の持ち味をしっかりと発揮できていたのが印象的だった。とにかく飛びまくる選手がいたかと思えば、スピードやパワーで押し切る選手がいたりと、全体的にメリハリがあって今まで以上に観やすかった。逆に言うと、盛り上がった試合とそうでない試合との差が少ない分、印象に残るような場面が少なかったようにも感じた。やはり新しいことをやろうとしているのだからもっと「これは一体何なんだ?」、という驚きがもう少し欲しかった。それにはやはり日本人選手の参戦が不可欠なのか。まだまだ手探り感がただようEVOLVE、次はどんなカードが組まれるのだろうか。いまから楽しみだ。尚、今後のスケジュールは9月11日にニュージャージーで開催が決定している。
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