DDTの2009年度契約更改で飯伏選手が「怪獣ビッグバトルに出たいです。」というコメントに軽いめまいを感じた。高木三四郎選手のブログに掲載されたエントリーを読みながら、なんでまた怪獣ビッグバトルなのかと…。なんでも飯伏選手にとって今年のモチベーションは怪獣なんだそうで、さすが規格外の男は言うことが違う。にしても目指すベクトルが明後日の方向すぎる。
そこで、去年の夏にブルックリンで開催された怪獣ビッグバトルの模様をご紹介します。まずその前に怪獣ビッグバトルとはなんぞやという話しなんですが簡単に説明すると、特撮で使用されるようなミニチュアのビルがいくつも並べられたリング上で、善と悪とで派閥に別れた着ぐるみのレスラー達が大戦闘(ビッグバトル)を繰り広げるというもの。
で、試合を映像で見るのと実際に生で観戦するのとでは不思議と印象がかなり違う。これをプロレスとしてみるのか、それともウルトラファイト的な特撮好きの目でみるのかで感想も違ってくるはず。詳しくは、怪獣大戦闘同盟(http://www.kbbu.net/home/)でチェックできます。


2008年8月23日。場所はブルックリンにある民家の裏庭。敷地内に入るとほぼ中央に金網のリングが設置されていた。ブルックリンの裏庭で金網のリングに怪獣というシチュエーションからしておかしなことになっていた。メキシコ料理の出店やアルコールも販売されていて会場はいい雰囲気。辺りを見渡すとプロレス好きというよりもサブカル好きのおしゃれなファンが多め。


試合の前にピーランダーZのライブが始まり、怪獣ファンとプロレスファンと音楽ファンとがごちゃごちゃのごった煮状態で盛り上がった。しばらくするとビックリするくらいなで肩のレフェリーが元気よくリングイン。ちなみにレフェリーの名前はJINGI(仁義)。無駄にかっこよすぎるネーミングにしびれた。現在、怪獣たちは4つの派閥に別れていて、そのグループごとに軍団抗争が起こっているという、善と悪がはっきりと別れている内容だった。


で、メインイベントで掟破りなことが起きた。怪獣と怪獣が戦うからこそ怪獣ビッグバトルなのに生身の人間が突如リングイン。悪の助っ人としてROHでものお馴染みのクリス・ヒーローがヒーロー軍(ベビー)を撃破してしまった。ややこしいがクリス・ヒーローはヒールでヒーロー軍はベビー。最後にはドクター・キューブ(極悪キューブ博士)の頭を引っこ抜いて自分でそれを被りながら勝利の雄叫びをするという意味不明ムーブを披露するクリス・ヒーロー。ファンの心を引きつけるのが上手かった。最後はバッドエンドながらも盛り上がりはもの凄いモノがあった。

全試合終了後、リング上にはビルの残骸が跡形もなく散乱していた。夏祭りの後のような形容しがたい脱力感と、一体これは何だったんだろうという狐に摘まれたような不思議な気持ちが残った。野外の金網リングで怪獣が戦ったりするって、もうこれ非日常すぎる。で、これに飯伏選手が出場したがっているというから大変。それこそ想像もつかないような核融合が起きてしまうんではないか。いろんな意味で怖い。
【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】