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Jimmy Jacobs

EVOLVE 6


11月20日 EVOLVE 6 @エースアリーナ ニュージャージー州ユニオンシティ

薄暗い会場内は映画『ファイト・クラブ』のワンシーンのような怪しい雰囲気に包まれていた。空調は止まりトイレも詰まって使用できないというハードコアな環境の中、今年最後のEVOLVEが開催された。司会はレニー・レナード、解説にはROHを離脱したばかりのオースティン・エリーズが務めた。

ドレイク・ヤンガーとサイラス・ヤングのオープニングマッチ。髪の毛を金髪に染めたドレイク・ヤンガーが捨て身技を連発。それに応えるようにサイラス・ヤングもきわどい攻めを見せる。ノンストップの攻防から最後はサイラス・ヤングがスプリングボード・ムーンサルトを決めてドレイク・ヤンガーから勝利。オープニングに相応しい素晴らしい試合。

第二試合は、リッチ・スワン、ARフォックス、トニー・ニース、スコット・リードによるフォーウェイマッチ。リッチ・スワン以外の三人はEVOLVE初出場というフレッシュなメンバー。なかでも伸びのあるドロップキックのARフォックスと、次世代ハイフライヤーの筆頭リッチ・スワンは飛び抜けて輝いていた。ピッカピカだった。

勢いの止まらないARフォックスは、場外へシューティングスタープレスを狙いにいくも失敗。かなり危険な角度からコンクリートの地面に叩きつけられる。その若さが仇となってしまった。場内が騒然となるなかむっくりと立ち上がるARフォックス。大事には至らず試合を続行する。最後は驚異の粘りでARフォックスがトニー・ニースから勝利。

試合の合間に、ラリー・ダラスが両手に女性を抱えニヤニヤしながら現れる。ありえないほどの開襟でいんちき臭さ満点。

第三試合は、これまで勝ち星のないボビー・フィッシュと、前回のEVOLVE5でリコシェ相手に素晴らしい試合内容を見せたカイル・オライリーとのシングルマッチ。ボビー・フィッシュの重い蹴りに対しスピードとキレのある打撃で対抗するカイル・オライリー。最後はボビー・フィッシュが勝利への執念を見せオライリーに辛勝。これでフィッシュはEVOLVE初勝利。負けはしたもののカイル・オライリーの急成長ぶりには目を見張るものがあった。

第四試合、すっかり若手から中堅になりつつあるアップ・イン・スモークと、スーパー・スマッシュ・ブラザーズのタッグマッチ。クラウディがプレイヤー・ウノにコード・レッド(連携式カナディアンデストロイヤー)を決めてアップ・イン・スモーク組の勝利。

第五試合、EVOLVE初出場のホミサイドは未だ勝ち星のないジョン・モクスレーと対戦。なんでもアリの”Relaxed Rules”とアナウンスされると場内は大盛り上がり。先に入場したホミサイドはリング上で仁王立ち。続いてモクスレーがリングインすると、しばらく睨み合ったあと何やら罵り合いがはじまる。試合前からユーチューブなどで口撃戦が繰り広げられていた両者。会場内がただならぬ雰囲気に。

試合開始と同時にぶん殴りあいがはじまる。ホミサイドがブッチャーばりの地獄突きを打ち込むと、モクスレーはうつ伏せにしたホミサイドの首を両手でチョーク攻撃。お返しとばかりに口の中へ手を入れ頬をびろーんと引っ張るホミサイド。まるでストリートファイトである。そんな中でも冷静なモクスレーは、テーピングをしたホミサイドの左肩に照準を定めていく。

思いっきりロープへ叩きつけたり踏んづけたりと散々ホミサイドの左肩を痛みつけたあと場外戦へ。ホミサイドがひな壇の間に落っこちたモクスレーにトペを敢行。会場備え付けの大きな扇風機を見つけたホミサイドは、電源コードでモクスレーの首を締め上げながら顔面に噛みつき攻撃。トペでスイッチが入ったのか久しぶりの極悪モードに。完全に目が飛んでいる。

客席を練り歩く二人。モクスレーをテーブルに寝かせてシャッターに登りそこからホミサイドがダイヴ。テーブルがぐんにゃり。モクスレーがパイプ椅子でホミサイドの左肩をバコバコと殴りつける。動きが止まったホミサイドをフェンスに叩きつけると頑丈なはずの鉄製フェンスが大きな音を立てて倒れる。

パイプ椅子で執拗にホミサイドの左肩を痛めつけるモクスレー。更に脇固めで締め上げていく。コップキラーで一発逆転を狙ったホミサイドだったがモクスレーがそれを上手くかわす。そして最後はモクスレーのチキンウィングフェイスロックがガッチリと決まりレフェリーストップ。しかしホミサイドはタップアウトしていないと主張。

試合後も怒りがおさまらないホミサイドはレフェリーに暴行を加える。「試合は終ってねー!かかって来い!」と叫びながらモクスレーを挑発するホミサイド。しかし試合後はルールに則って一切手出しはしないと無抵抗を決める。その態度がまたホミサイドの怒りを買ってしまいドライバーと木槌でモクスレーの股間をぐりぐりと攻撃する。両手を後ろに回して無抵抗を主張するモクスレー。その顔面にカツカツとフォークで刺しまくるホミサイド。額に大きなたんこぶを作り流血したモクスレーはリング上で大の字。極悪モードのホミサイドは誰も手がつけられない。この暴行で次回から出場できない可能性が出てきてしまったホミサイドだが一体どうなるのだろうか。もの凄い迫力だけれども正直やりすぎです。

第六試合、先日来日が決まったリコシェと、ROHにも参戦しているアダム・コールのシングルマッチ。リコシェがキレのある空中殺法を武器にアダム・コールから勝利。

第七試合は、ジミー・ジェイコブスとジョニー・ガルガーノのシングルマッチ。ジェイコブスは自身のツイッターアカウントがプリントされたタイツを着用。ジェイコブスがリングインすると観客からは大声援で迎えられる。

前回のEVOLVE5から不審な動きをみせるジョニー・ガルガーノ。観客からはブーイングを浴びる。低い天井を利用した鉄骨ぶら下がり戦法はジェイコブスに軍配が。最後はジミー・ジェイコブスがコントラ・コードにいくところを上手く丸め込んでガルガーノの逆転勝利。

試合後、あのいんちき臭いラリー・ダラスがプレイボーイ・モデルのレビー・スカイと一緒にリングイン。ラリー・ダラスは「これからこのオレがジョニー・ガルガーノのスポンサーになる」とマイクで宣言すると観客から大ブーイング。これでラリー・ダラスがスポンサーとなってマネージメントをする選手は、チャック・テイラーとジョニー・ガルガーノの二人となった。

メインイベントは、EVOLVE初出場のオースティン・エリーズと、そのエリーズに貧乏学生と馬鹿にされたチャック・テイラーとのシングルマッチ。ROHを離脱して間もないエリーズは、あのノラリクラリとしたボンクラなキャラクターのままなのかと思いきや、劇画のような本来の顔つきとキレのある動きが戻っている。

静かな立ち上がりの両者。オースティンは理詰めの攻めで徐々にテイラーの動きを止めにかかる。オースティンの攻めに対して呼吸を整えながら必至で食らいついていくテイラー。どことなく表情が冴えない。得意の場外へのトペが決まるとオースティンの一方的な攻めがつづく。

それでも意地を見せるテイラーはオースティンの膝へミサイルキック、スプリングボード・ムーンサルトと畳み掛ける。しかし勢いに勝るオースティンはここで勝負に出る。ラスト・チャンスリー(片腕を決めた鎌固め)でタップアウト寸前までいくが決まらず、テイラーを場外へと放り投げるとオースティンが場外プランチャ。

テイラーの粘りもここまで。四つん這いになったテイラーの頭をサッカーボールキック。続けざまに急角度のブレーンバスター。最後はエリーズのラスト・チャンスリーがガッチリと決まりテイラーから勝利。試合後、マイクを取ったエリーズは、試合中にテイラーの右肩が外れていたことを告白。肩の脱臼というアクシデントにも関わらず最後まで試合を続けたテイラーに観客から拍手が送られる。セコンドに肩を担がれながら帰っていくテイラーは無言だった。思い通りの試合が出来なかったからか下を向きながら勝ち名乗りを受けるオースティン。にしても、あのカッコいいオースティンが帰ってきたのは嬉しいかぎりだ。


いままでのEVOLVEとは、どこか空気が違って感じられた。やはりそれは度がすぎるほどのハードコアな試合を見せたホミサイドの存在感が大きいかもしれない。この一年、若手主体とした新しいプロレスの流れを模索してきたEVOLVE。そこにかつてROHでチャンピオンにもなったレスラーが2人も参戦したことで生まれる歪み。試合スタイルが一辺倒になりがちだったEVOLVEにとって、今回のホミサイドとオースティン・エリーズの参戦は好材料だったように思う。その他にARフォックスのレスリングセンスには驚かされた。勢いだけではない素晴らしい素質を持っている。数年後が楽しみだ。忘れてならないのはホミサイドの凶器攻撃を最後まで受けきったジョン・モクスレー。彼のレスラー然とした身のこなしと雰囲気がとても色っぽく感じた。モクスレーとチャック・テイラーにはEVOLVEを引っ張っていくだけのチカラがあるように思う。次回の開催はまだ未定だが、ラリー・ダラスのいんちき臭さも含め、これからもEVOLVEから目が離せない。


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EVOLVE 4


7月23日 EVOLVE 4 @エースアリーナ ニュージャージー州ユニオンシティ

ブライアン・ダニエルソンが初参戦となるEVOLVE 4。150人も入ればいっぱいという工場の2階にある小さな会場で行われた。天井が低く、『ファイトクラブ』に出てきそうな怪しい雰囲気の会場には空調設備がなかった。しかし低温サウナのような蒸し暑さにもかかわらず会場は満員となった。ブッカーのゲーブ・サボルスキーが語っていたとおり、まるでミニECWアリーナのような雰囲気で、空調設備さえあればホームグラウンドとして使えそうな場所だ。

オープニングマッチはブロディ・リー対ジョン・モクスレーのヘビー級マッチ。両者とも味がある大型レスラーで、個人的に注目していたカードだったが、これが期待通りの素晴らしいオープニングマッチとなった。ゴングと同時にオーソドックスなラフ殺法の展開に。狭い場外へと流れこむとドスンドスンと殴りあう音が場内に響きわたる。単純だがこの逆水平チョップのみのパワー合戦だけでかなりお腹いっぱいになる。忘れていたプロレス初期衝動を再確認させてくれる好試合。最後は、両者がパイプ椅子をリングに持ち込んでノーコンテスト。モクスレーの表情(特にニタリ顔)が印象的だった。

予定されていた戸澤とのシングルマッチが急遽変更となったドレイク・ヤンガーは、リッチ・スワン、リコシェ、クリス・デッキンソンとの4ウェイマッチに。噂には聞いていたが、リッチ・スワンの飛び技が大変なことになっていた。まだカラダは細いが勢いがあって身のこなしは動物的。将来的には次世代ハイフライヤー界の有望株になりそうな末恐ろしいものを感じた。

クリス・デッキンソンとドレイク・ヤンガーが、顔面の張り合いからヒートアップして、感情むき出しのどつき合いへと展開。改めて思ったのが、デスマッチファイターの印象が強かったドレイク・ヤンガーだが、そのレスリングテクニックには荒削りながら目を引くものがあった。最後は、ドレイク・ヤンガーがリッチ・スワンからピン。ハイフライヤーの空中戦やゴツゴツしたりどつき合いなど、見所の多い試合となった。

第6試合のサミ・キャラハン対アリク・キャノンの試合がこれまた熱戦となった。入場と同時に「レッツゴーサーミー!レッツゴーキャーノン!」の観客によるチャント合戦が始まり、序盤は張り手とグーパンチの殴り合いから一進一退の攻防。場外乱闘に入っても両者一歩も引かない喧嘩マッチに。マットが敷かれていないコンクリートむき出しの入場ランプ付近で、サミがキャノンにブレーンバスターを決めると、お返しとばかりに今度はキャノンがサミにブレーンバスター。ドスンという鈍い音が狭い場内に響く。しかし最後はサブミッションでサミのタップアウト勝ち。爆竹のようにけたたましく痛さが伝わってくるような試合だった。サミはEVOLVEで2戦して負けなし。

第7試合、オシリアン・ポータルとアップ・イン・スモークのタッグ屋対決。なんども対戦経験のある2チームだけに、スピードとテンポが良く、息の合い方が尋常じゃない。EVOLVEのタッグチームロースターとして初めてエントリーするオシリアン・ポータルは、古代エジプト人ならではの魔術や飛び技を披露。惜しくもアップ・イン・スモークに負けてしまったが、オシリアン・ポータルの参戦により、これからのタッグチーム戦線がかなり楽しみになってきた。

セミファイナルのチャック・テイラー対ジミー・ジェイコブスの試合。これまで負けなし同士の対決は、予想以上の好試合となった。正直、ジミー・ジェイコブスのイメージは、ダークサイドに堕ちた陰鬱としたレスラーというあまり良い印象ではなかったが、この一戦で180度イメージが変わった。技を受けまくり、コミカルな動きも織りまぜながら感情を表にだしていく、そんなジミー・ジェイコブスなりの闘魂みたいなものを感じた。それに引っ張られるようにチャック・テイラーの動きもすこぶる良かった。最後はハイアングルパイルドライバーでチャック・テイラーがジミー・ジェイコブスを破り、3戦して未だ負けなしとなった。裏ベストバウトと言っていいほどの素晴らしい試合。

そして迎えたメインイベントは入場時から観客総立ちとなった。そしてお決まりの観客から大量のネクタイがリング上に投げ込まれる。静かな立ち上がりの両者はロックアップにはいかず、相手の出方をうかがうように軽くローキックを打ち合う。観客からは「レッツゴードラゴン!」チャントが鳴り止まない。

徐々にブライアンの右ローが効いてきたのかフィッシュの顔がみるみると歪んでいく。振り抜くようなローキックをフィッシュの左腿にヒットさせるブライアン。すでにキラーブライアンの形相に変わっていた。フィッシュをコーナに押し込んで蹴りの雨あられ。腰をガクッと落としてダウンしたフィッシュに休むことなく蹴りまくるブライアン。まさに鬼のような攻め。チカラを振り絞るように立ち上がったフィッシュは、逆にブライアンをコーナーに押し込み蹴りの連打。場外に降りたブライアンめがけてトペ。

中盤からはグラウンドの攻防にうつる。ブライアンのブリッジを崩そうと、フィッシュが勢いよく全体重を乗せるがビクともしない。容赦ないブライアンのローキックで、フィッシュに左太ももが真っ赤に変色していく。

痛めているフィッシュの左足をホールドして関節技に持ち込むと、そのまま両者ともゴロゴロと場外へ転落してしまう。しばらく場外で動けなかった両者だが、リングに戻るとまたブライアンがミドルキックの連打。フィッシュを吊り天井に決めようとするが、そのまま裏太ももにフットスタンプ。左足のダメージがかなりあるフィッシュは簡単には立ち上がれなくなっていた。

ブライアンがバックを取ってジャーマンスープレックスホールドを決めるがカウントツー。すかさずタイガースープレックスを放つがこれもツーで返される。必殺のキャトルミューティレーションからフィッシュを起こして肩口にエルボーを20回ほど振り下ろすブライアン。息もつけない展開に観客からは悲鳴のような歓声が上がる。そして、会場全体に「THIS IS AWESOME !!」チャントがこだまする。ふらふらの両者が最後のチカラを振り絞るかのように張り手合戦。最後はブライアンのレッグロッグが完璧に決まりフィッシュがタップアウト。

試合後のインタビューでマイクを向けられたブライアンは、

“Just a second.”
「ちょっとみんな聞いてくれ!」(ブライアン!ブライアン!とコールが収まらないので)

“Who came to indy show for the first time? Huge thanks. Thank you very much. Please help supporting these indy prowrestling  and come to the shows.”
「今日はじめてインディーの試合を観に来た人は?」(何人か手を挙げる) 「どうもありがとう。こういったインディーがプロレスを支えているから、これからもどんどん足を運んで欲しい」

“Here is the thing. Now I’m looking forward EVOLVE 5. I have one challenge to make.”
「ところで、僕はEVOLVE 5に目を向けているんだけど、挑戦したい人が一人いる」

“SAWA! I WANT YOU!!”
「澤宗紀!お前と試合がしたい!!」(客がどよめく)


死闘を制したブライアン・ダニエルソンは、次回EVOLVE 5(9月11日)の対戦相手に、バトラーツ澤宗紀を指名した。観客から大歓声が上がるなか、ブライアンは再び「SAWA!」と同じ名前を叫んだ。アメリカンドラゴンとやりすぎくらいがちょうどイイのなんともミラクルな対決。果たしてこのマッチメイクは本当に実現するのだろうか。澤宗紀からの返答が待たれるところ。


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