投稿者: Yama

  • アメージング・レッド復帰戦

     

    2008年12月13日 JAPWラーウェイ大会

    約3年振りとなるアメージング・レッド復帰戦。今年に入ってから何度か復帰の噂があったものの全て実現には至らなかったので、今回も試合開始まで本当に出てくるのか不安でした。が、今回は本当に復帰!ここ数年、従兄弟であるS.A.T.の二人の太り具合を見ているだけに、復帰をするものの実はすごく太っているのではないかと心配していたのですが、とりあえず体型は問題無い様子。

    p1010391.jpg

    復帰戦はバトル・オブ・ライトヘビーウエイトという試合形式で、7人のレスラーでのエリミネーション戦。最初は相手の技をかわしてバックキックをする程度で大きな技は出さずに様子見といった感じ。

    レッドの復帰を待ち望んでいた人にとっての最大の疑問点は、やはり「以前のように動けるのか?」と言うことだと思うのですが、正直な感想は「予想以上には動けているが、以前のようにかと聞かれればそうだとは言えない」になるのかなぁ。うーん、でももしかしたら以前のように動けているのかもしれない…。ご存じの通りレッド自身はハイフライング、ハイペースといったレスリングスタイルの先駆者で、活躍していた当時はそういうスタイルのレスラーの中では絶対的にトップの一人でした。但し現在はそういうスタイルはとても人気があり、他にも同じようなスタイルのレスラーが多く、ある意味誰もがハイフライヤーと言った状態。その中でブランクがあり、しかも7人でのエリミネーション戦という試合形式では、その動きはまだ判断できないというのが正直なところ。ただ全く動けないというわけではないし、期待外れということでは全然ないので、その点はご心配なく。動けるか否かという点では、十分に合格点、安心して良いと思います。

    肝心の試合は、途中でトップロープを超えてのコークスクリュー式プランチャ(もしかしたらレッドの得意技インフレアードの変形?)を出した以外は特にこれと言ったハイフライは無し。ただ、技への入りは速いし、一つ一つの技に対する反応もとても良い。復帰戦としては全く悪くはないと思うのだけれど、以前のイメージが凄すぎただけに、そして彼のスタイルがある意味現時点での主流であるだけに、当時見ていたほどの衝撃が得られなかったのも事実。でも以前と変わらないレッドを見ることができ、ファンがとても喜んでいたのも確か。今後試合を重ねるにつれ勘も戻ってくるだろうし、しばらくは注目していこうと思っています。

    【文・Shiori】

  • ザ・スーパー・スマッシュ・ブラザーズ(プレイヤー・ウノ & プレイヤー・ドス) インタビュー/The Super Smash Bros. (Player Uno & Player Dos) Interview

     

    カナダに波動拳を使いこなすレスラーがいるかと思えば、チカラプロには昇龍拳の使い手がいたという冗談みたいな本当の話し。プレイヤー・ウノとプレイヤー・ドスの異次元テレビゲームコンビ、その名も『ザ・スーパー・スマッシュ・ブラザーズ』。今回は一部のマニアから絶大なる人気をほこる謎のマスクマンコンビにお話を聞いてみました。

     

    ――プレイヤー・ウノさん、プレイヤー・ドスさん、初めまして。まずは日本向けのインタビューは初めてだと思いますので、自己紹介をお願いします。
    プレイヤー・ウノ(以下ウノ): 僕たちはキノコ王国(マッシュルーム・キングダム)からやって来ました(サラッと)。

    ――え、マッシュルーム・キングダムって、まさかあのスーパーマリオのキノコ王国のことですか?
    ウノ: そう、その通り(キッパリ)。

    ――で、わざわざ試合をしにキノコ王国から?
    ウノ: まあちょっと長旅なんだけど、チカラプロに出るときはいつも雲に乗ってやってくるんだ。

    ――そ、そっちの方がすげ~!

    p1010208.jpg

    ――てことはですよ、キノコ王国ではマリオやルイージにすれ違ったりとかするんですか?
    ウノ: いや、実はまだ彼には会ったことがないんだよ。彼らはキノコ王国には住んでいなくて、たまにやってくるだけなんだ。それにマリオって何かと忙しいでしょ。ルイージはマリオにくっついて移動しているだけだと思うんだけど(笑)

    ドス: そう。彼らはすごく売れっ子でしょ?テレビに出たり、色んなゲームに出たり…。

    ウノ: 僕らは彼ら二人の大ファンだから、あっ、いや、大ファンていうかこの世におけるヒーロー的存在っていうの?だから是非とも会ってみたいんだけどね。

    ――では、キノコ王国に居ながら、どのようにしてプロレスラーになったのかを教えてください?
    ウノ: 僕の場合、母がプロレスファンで子供の頃からテレビでプロレスを見てたんだ。で、子供の頃からボディスラムをしたりプロレスごっこをやってたんだけど、当時は妹が犠牲者になっていたね(笑)それでもう見ているだけじゃ駄目だと感じたんだ。週末にテレビゲームをする以外は、プロレスの練習もするようになったわけ。

    ドス: 僕も基本的にはウノと同じ。で、16歳の頃から本格的に練習を始めて、今に至るという感じ。

    ――プロレス歴は?
    ウノ: 09年1月でちょうど5年になるよ。でも僕の場合トレーニング期間が長くて、1年~1年半くらいあったかな。

    ドス: 僕は3月で4年になるよ。トレーニング期間は1年くらいかな。

    ――誰にプロレスを教わったんですか?
    ウノ: 僕らは二人ともウェイン・クライダーマンに付いてカナダのオタワまで練習に行ってたんだ。当時、アル・スノーがヘッドトレーナーを務めていたボディスラマーズっていうジムがあったんだけど、そこで練習していたんだよ。

    ドス: (うなずく)

    p1010210.jpg

    ――あなた達のプロレススタイルは?
    ウノ: テレビゲームスタイル(きっぱりと)!

    ――“8ビットスタイル”と紹介されていることが多いみたいですけど?
    ウノ: そうそう。というか、スタイル的には色んなスタイルを混ぜているのが僕達のスタイルなんだ。でも、色んなテレビゲームから影響を受けながら、技を使っているんだ。例えば“グーンバ・ストンプ”は僕の得意技の一つだけど、他にもストⅡの“昇竜拳”や“波動拳”も使っているよ。あとは“ディグダグドライバー”は気に入っている技の一つで、他にはストⅡの“ソニックブーム”、スーパースマッシュブラザーズから“スマッシュブーム”なんかも使っているんだ。

    ――では、一番好きなゲームは?
    ウノ: 子供の頃はディグダグが大好きだったよ。あとはロックマンだね。それとスーパーマリオはもう別格!スーパーファミコンのスマッシュTVは、やっとことない人には是非プレイして欲しいゲームだね。すごく面白いから(目を輝かせながら)。あと、64のゲームが好きでほとんど毎日64はプレイしているよ。

    ドス: 僕は、マリオ1とスーパーマリオ3がお気に入り。

    ――ということは、どちらかというと任天堂派ということですね。
    ウノ・ドス: もちろん!(気持ち悪いくらい同時に)

    ウノ: 正直言って、プレステも360も3DOなんかも含めて全てのハードを持っているけど、ゲームをやろう!と思って電源を入れるのは、やっぱり任天堂のハードなんだよね。ファミコン、64、Wiiとか。来年にはWiiでパンチアウトが出るハズなんだけど、もう待ちきれないよ!Wiiでボクシングゲームは最高!

    ――私も任天堂ファンなんですよ。
    ウノ: だよねー。プレステはさ、もっとシリアスなゲームだと思うんだ。なんて言うか大人向けって言うか。任天堂はもっと一般向けでしょ?

    ドス: 例えば、友達と集まってもあまりプレステはやらないな。だって友達同士で人間を殺すゲームをして何が楽しいの?でも任天堂なら、マリオパーティとか皆で楽しく遊べるゲームが多いじゃない。

    ――マリオカートとか?
    ウノ・ドス: そう!!オー!マリオカート最高!!

    ――私はWii版のマリオカートにはまってます。
    ウノ: 僕は64のマリオカートのファンだからさ、Wiiのはどうかなーって思ってたんだ。スピードは速いし、ハンドルで操作するじゃない?その辺どう?

    ――そのハンドル操作がなかなか難しいんですよ!でも逆に言えば、そこが面白いというか。
    ウノ・ドス: なるほどね。難しいから面白いってのはあるよね。

    ――では、マリオの話に便乗してひとつ聞きたいんですが、やはりきのこ王国ではクリボーなどは頻繁にふらふらと歩いていたりするんですか?
    ウノ: キノコ王国の中というよりも周辺に生息しているんだよ、クリボーって。だから周りにはたくさん歩いているよ。僕は“グーンバ・ストンプ”を使わせてもらっているけど、彼らはあまりいい人達ではないよね(笑)

    ――日本ではグーンバのことをクリボーって呼ぶんですよ。
    ウノ: (前のめりになりながら)え、違うの?じゃあバウザーは?

    ――バウザーはクッパです。
    ウノ: おー。クッパがバウザーなのかぁ。じゃあさ、リンクはどう?ゼルダは?

    ――それは一緒です。
    ウノ: (前のめりになりながら)ゼルダは日本でも人気ある?

    ――もちろんです。Wiiのゼルダはやりました?あれはやばいですよ。
    ウノ: Wiiも良いけど、僕達はDSでやったんだ。すごく面白いよ。ゼルダって細かい部分まですごく凝っているでしょ?僕はゼルダの大ファンなんだけど、時のオカリナをやった時にはこんなに難しいゲームがあるのか!って思ったもんだよ。

    ――ところで、試合では“ゼルダの伝説”系の技を使ったりしないんですか?オカリナ吹いたり、タクト振ったり(笑)
    ウノ: ゼルダの技となったら、剣を使う物がほとんどでしょ?となると、プロレスで使うのはちょっと難しいんだよね。でもゼルダの技はぜひ使いたいね!ちょっと考えてみるよ。

    p1010205.jpg

    ――ゲームの話が多くなってしまいましたが、最後に日本のファンへメッセージを。
    ウノ: チカラプロに関しては、ぜひhttp://www.chikarapro.com/をチェックしてください。あとhttp://www.myspace.com/PlayerUnoが僕のマイスペースです。

    ドス: 僕に関してもウノのマイスペースで情報を得られるよ。

    ウノ: あとはhttp://www.interspecieswrestling.comもチェックしてみて。ここにはゲームにインスパイアされたレスラー達がたくさんいるんだ。それとhttp://www.syndicatewrestling.com/もね。

    ドス: 僕たちにチャンスを!僕らはゲームをするためだけにでも日本に行くよ!

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

  • 初代ジャイアント・キマラ写真館

     

    先日お伝えした初代ジャイアント・キマラ(カマラ)が出場するPWSのショーを、思いっきり見逃してしまいました。ですが去年5月、偶然にも撮影に成功した初代ジャイアント・キマラの勇姿がコレです。髭に裸足、お決まりの全身ペイント、そしてヒョウ柄の腰みの一丁という出で立ち。印象としては無駄にとにかくデカい。そしてかっこいい。2009年は初代ジャイアント・キマラの年にしたいです。

    2007_05180003.jpg 2007_05180008.jpg

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

  • 初代ジャイアント・キマラ情報

     

    全国のカマラファンに朗報です。初代ジャイアント・キマラこと、カマラ(“The Ugandan Giant” Kamala)が、12月6日に行われるPWS(Pro Wrestling Syndicate)ニューヨーク州ヨンカース大会で、エディ・キングストンとの試合が予定されています。気になる人だけ震えて待て!

    WWF Wrestling – Kamala & Sika promo
    [youtube:http://jp.youtube.com/watch?v=bHKuZkeyEJE]

  • ジェリー・リン インタビュー/Jerry Lynn Interview

     

    ――試合前(2008年10月25日ROHエジソン大会)の貴重な時間を割いていただいて恐縮です。今日はROHでレギュラー参戦しているジェリー・リン選手に、プライベートの事やプロレスに関していろいろとお聞きしたいと思っています。よろしくお願いします。
    ジェリー・リン(以下ジェリー): はいはい、こちらこそよろしく。あーあのさ、このあとエナジードリンクを買いにコンビニまで行きたいんだけど、そこまでキミの車に乗せて貰ってもいいかな?

    ――はい、もちろんです。車で一緒にコンビニまで行けるなんて逆に嬉しいくらいです。
    ジェリー: ハハハッ。たすかるよ、ありがとう。

    ――では初めに、やはり子供の頃はプロレスファンでしたか?
    ジェリー: そうだね。6歳の時に初めてプロレスを見て以来、プロレスファンだね。それから毎週末にプロレスを見るようになったよ。

    ――当時好きだったレスラーは誰ですか?
    ジェリー: 6歳の頃?(笑)当時はバロン・フォン・ラシクとかマッドドッグ・バションとかかなぁ。

    ――オールドレスラーばかり。かなり古い話ですね。
    ジェリー: (苦笑いしながら)おー、それはどうもありがとう。

    ――長年グッドシェイプを保っているジェリー・リン選手ですが、やはり食事には気をつけていますか?又、好きな食べ物などありますか?
    ジェリー: 結構何でも食べるんだけど好きなものと言えばイタリア料理かな。もちろん食事には気をつけているよ。でもそこでガチガチになるんじゃなくて、週に何度かはその時に食べたいものを食べたりしてるんだ。あれはダメだとかそんなにクレイジーにはなってないよ。

    ――ということは、毎日規則正しく生活をしているということですね。毎日決まった時間にトレーニングをしたりとか?
    ジェリー: どちらかと言えば規則正しい方だね。いま2歳になる娘がいるんだけど、たいてい朝は彼女の世話をしているかな。それと家の事でやらないといけないことがあればそれをしてる。そうしているうちに妻が仕事から帰ってくるから、夕食を食べて、その後にジムへ行く。

    ――ジムは夜に行くのですか?
    ジェリー: そう、ほとんど夜だよ。ジムから帰ってきたら、あとはリラックスして寝るという感じかな。

    p1010060.jpg

    ――ところでヘビーメタルが大好きだという話を小耳に挟んだのですが、それは本当ですか?
    ジェリー: YES。ヘビーメタルなら何でも好きなんだけど、デスメタルが一番好きなんだ。

    ――デ、デスメタル?!
    ジェリー: モーティシャンとかダイイング・フィータス、イモレーションとか。あとハードコアも好きなんだけど、ヘイトブリードとかオール・アウト・ウォーとか。あとブラックメタルも好きなんだ。でも俺の好きなのはラジオじゃ絶対にかからないようなバンドばかりで、君達が聴いたこともないようなものばかり聴いてるよ。

    ――えっと実は私達もデスメタル好きなんです。ベヒモスとかナイルとか…。基本どころでヴェイダーとか。
    ジェリー: オーー!YES!!ベヒモス!俺もすごーく好きだよ。彼らは最高!ナイルも良いし、ヴェイダーは基本だよね(笑)

    ――そう言えば普段着ているTシャツにメタルっぽいデザインが多いようですが。
    ジェリー: そうね。完全に個人的なセンス。好きだから着てるんだ。

    ――ではここから日本のことについてお聞きします。ゴルゴダ・クロス名義で日本へ行ったこともありますが、何か日本の思い出などあれば教えてください。良い思い出、悪い思い出のどちらでも構いません。
    ジェリー: 悪い思い出?!基本的に日本での悪い思い出なんか無いけど、強いて挙げるとしたらこの話かな。えーと、長崎に巡業で行ったんだけど、アメリカは第二次世界大戦中に長崎へ原爆を落としたでしょう?そういうこともあって、あまり歓迎されていない印象を受けたんだ。特に年配の人達と接すると、やはり目の奥に悲しみが見て取れるんだよね。だから悪い思い出というと語弊があるけれど、悲しい思い出と言ったらいいのかな…。このことはよく覚えているよ。でもそれ以外は長崎の滞在も楽しかった。ライトニング・キッド(現在のXパック)と一緒に岬にある灯台へ行ったんだけど、そこから見た夕陽はとても綺麗だったなぁ。今までに色んな所を訪れているけど、あそこが一番美しい場所だったよ。

    ――日本ではかなり各地を回っていますよね?
    ジェリー: そうだね。ユニバーサルに参戦していた時には、北海道の小さな町にも行ったよ。日本中を巡業したんだ。あの時は仙台からフェリーに乗って北海道まで行ったんだよ。

    ――では日本以外にも色々な国を回っていると思いますが、何か思い出に残るエピソードなどありますか?
    ジェリー: 世界中って言ったら、それはもうたくさんあるよー。悲惨な話だと、たいていプロモーターがショーをキャンセルしたとかギャラが貰えなかったとか、怪我をしたとか。怪我をしたらその間試合ができないわけで、稼ぎもなくなっちゃうからね。逆に良い話と言ったら、これも日本での話になるんだけど、試合で観客が沸いた時に、足で床をバタバタ~ってやるじゃない?あれを自分の試合でやってもらうのがちょっとした夢だったんだよ。初めてあれを見た時に、まるで会場に雷が落ちたような大きな音が鳴り響いて、これは凄い、と。で、みちのくプロレスでマスクマン対決として愚乱・浪花と試合をした時に、会場全体にストンピングの嵐が起きたんだ。あれは今までのキャリアの中で、ハイライトと言っても過言ではないよ。

    ――これまでECW, WCW, WWF,TNAなど多くの団体に参戦していますが、最近になってROHのリングに上がるようになりました。ずばりROHという団体についてはどう思われますか?
    ジェリー: ずばり、素晴らしい団体だと思う。どう考えたって、世界トップレベルのレスラー達が揃っているんだからね。それに可能性も多く秘めている団体だと思う。今、テレビで見ることのできるプロレス団体は、はっきり言ってプロレスはしていないでしょ?WWEだって自分たちのことはプロレス団体とは言ってない。はっきりと“エンターテイメント”って言い切ってるしね。俺自身は、レスリングが好きなんだ。もちろんエンターテイメントのある部分は好きだよ。でも基本はレスリングなんだ。ROHは、皆がテレビでは見ることのできなくなったレスリングを見せてくれる団体だと思うよ。

    ――ある噂ですと、あなたがTNAを辞めた理由は、エンターテイメントではなくレスリングがやりたいからだ、ということらしいですがそれについては?
    ジェリー: それもあるけど、実際は2週間分のテレビ収録があったにも関わらず、その分のギャラをTNAが払ってくれなかったからなんだ。それで「よし、もういいや」と思って辞めたんだ。

    ――そうだったんですか。もっとシビアなことだったんですね。では、最近日本のプロレスはチェックしていますか?
    ジェリー: 最近はあまり見ていないんだよね。もう何年も前の情報で止まってるなぁ。実はね、昔の全日本が好きなんだ。ハンセンとかがいた頃の。ファンもすごく熱かったでしょ?あの頃は良かったなぁ。

    ――では好きな日本人レスラーはいますか?
    ジェリー: そうだなぁ…。獣神サンダーライガーにはかなり影響を受けたね。あと蝶野も好きだよ。そしてもちろんムタもね。もっとも俺の言ってるのは昔の、ってことだけど。アメリカもそうだけど、日本でもプロレスが色々変わっているからね…。

    ――では長いキャリアでありながらも、以前と変わらず体型を維持し、スタミナやスピードも衰えない秘訣を教えてください。失礼ですが、どうやったらその年でそこまでのクオリティを維持できるのですか?
    ジェリー: ハハハッ。まず、トレーニングで妥協しないこと。俺は特に体が大きいわけでもないし、力があるわけでもないから、とにかく持久力や耐久性を付けないといけない。そうでなければ、技を受けたらすぐにくたばっちゃうでしょ?(笑)それに耐久性を付けていかないと、ダメージや疲労がどんどん蓄積されていっちゃうからね。とは言うものの、技を受けるのはキツいよ(笑)体の方が悲鳴を上げて、そろそろスローダウンしたり、セミリタイヤを考えろって言ってくることもあるけど(笑)まあ俺自身は引退するつもりは全くないけどね。

    ――時には自分の息子と言ってもいい年齢のレスラーと試合をすることもあるかと思います。若者達の思考や行動はあなたの世代とは全く違う部分も多いかと思いますが、そういった若いレスラーを見て感じることはありますか?
    ジェリー: もっと頭を使ってレスリングをしろ!と言いたいね。というのは、彼ら自身がハードルを高くしていっている。つまりレスリングを危険なものにしていっているんだ。危険な技を出すことで、ファンの求める物もより危険なものになっていく。その結果、自分達が危険な目に遭う確率が高くなる。で、もっと危険な技を出す、そしてファンがそれ以上のものを求める…これの繰り返し。これはレスリングと言えるのか?最近の若いレスラーの中には、まるで中国のアクロバットみたいな動きを出すのもいる。でもそれって果たしてレスリングなわけ?技を出せば良いという訳じゃないんだ。高い所に上って、そこから飛べば満足か?でもそれをやる前に、果たしてそれってレスリングなのかを考えて欲しい。そう思わない?

    ――同感です。レスリングの基本も全く出さずに、まるで体操選手のような動きばかりをするレスラーをたまに見かけますが、私もそれはレスリングだとは思いません。
    ジェリー: そう。体操競技なら、そういう動きばかりをするのも当然。だけど、俺のやってるのはレスリングだよ。プロレス。ただ自分のできる技ばかり出して、なんだか飛んだり跳ねたりしてさ、全くフォールをしたり“試合”という概念とはかけ離れたことをしている奴らが多いんだよ(ため息)

    ――是非そういった若い選手に、レスリングとはどういうものかを指導していっていただきたいです。あなたに言われたらかなりの説得力あるはずですからっ!
    ジェリー: なるべくそうするようにはしてるんだけどさ、あいつらって、右の耳から聞いて、左の耳からすぐに出てっちゃうから(笑)最近の若者って(笑)

    ――日本のファンにメッセージをお願いします。
    ジェリー: 俺はまだまだ引退しないし、いつか近いうちに日本に行けることを楽しみにしているよ。

    ――それでは最後の質問です。あなたにとってプロレスとは何ですか?
    ジェリー: 完成することのない芸術作品だね。

     

    インタビュー後、エナジードリンクを買いにコンビニへと消えていくジェリー・リンの後ろ姿が、たまらなくかっこよかった。気さくでお茶目で45歳のデスメタル好き。精神的な若さが表情からもリング上の試合からもびんびんに伝わってくる。そして、これからも“本物のいぶし銀”ジェリー・リンがリング上で見せる完成することのない芸術品の数々を、できるだけ多く目に焼き付けていきたいと思った。

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】