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Chuck Taylor
EVOLVE 9
- 2011 年 8 月 3 日 1:29 AM
- Pro Wrestling | Review
7月26日 EVOLVE 9 @BBキング・ブルース・クラブ・アンド・グリル ニューヨーク州マンハッタン
ボビー・べバリー (0-0) vs. エリック・ライアン (0-0)
試合途中にケビン・スティーンが乱入(PWGのTシャツ着用)。試合はノーコンテスト。スティーンがマイクを持つと、実況席のロブ・ネイラーとラリー・レナードに「オレが喋るからお前ら黙ってろ!」と罵倒。CMパンクのようにリング中央であぐらをかくと、「ROHは“Ring of Horseshit”だ!」、「ROHを牛耳っているジム・コルネットのケツの穴にラケットをぶち込んでやりたい」、「しかしジム・コルネットのケツには、EVOLVEを去ったデイヴィー・リチャーズが引っ付いて離れねーから無理!」と、強烈なROH批判を展開。
更に、「オレはEVOLVEを救うために来た」と言うと、しばらく考え直して「いやオレはEVOLVEをぶっ壊しに来たんだ!」と叫ぶ。 一体どっちなんだ。そして「オレはアンチ・キリストだしな、ジム・コルネットも嫌いだし、EVOLVEもプロレスだって嫌いなんだよ!」と怒りをぶちまける。するとそこにボビー・フィッシュがリングイン。フィッシュはマイクで「ここはEVOLVEにリングだからEVOLVEのルールに従ってもらう」と冷静な表情で言うと、ケビン・スティーンはバックステージへと去っていく。きわどい内容のマイクパフォーマンスを披露したスティーン、あんたぶっちゃけすぎ!
ファサード&ジェイソン・ゴリー (0-1) vs. スーパー・スマッシュ・ブラザーズ (0-1)
スーパー・スマッシュー・ブラザーズがファサードをゴリースペシャルからのブロックバスターで勝利。プレイヤー・ドスはいつから素顔で試合するようになったのか。ま、素顔でもいいけど。
サイラス・ヤング (2-1) vs. シュガー・ダンカートン (0-0)
ヤングは「お前がいつもバスケットボールを持っているのはレスリングが出来ないからだ」と野次る。ダンカートンがヤングの顔面にバスケットボールをぶつける。最後はヤングがスプリングボード・ムーンサルトをきめて勝利。ヤングがヒールっぽくなってきた。初参戦のシュガー・ダンカートンもコミカルムーブを押さえ気味にいいところを見せていた。試合後にジョニー・ガルガーノがリングイン。ガルガーノはヤングの飲酒トラブルについて話しはじめる(サイラス・ヤングは元リアルにアルコール中毒者)。ガルガーノが握手を求めるとヤングはそれを無視してバックステージへ帰ってしまう。なにやら抗争がはじまりそうな気配。
ピンキー・サンチェス (0-0) vs. リンセ・ドラド (0-0)
欠場したシーマ・ザイオンの代打はリンセ・ドラド。ここ最近チカラプロに出場していないリンセは、以前と変わらない良い動きを見せる。ピンキー・サンチェスが武藤敬司ムーブを多用しているのが気になった。最後はピンキーがドラドに四の字固めをきめてタップアウト勝利。試合後、抜群の胡散臭さを漂わせるラリー・ダラスが、ボディーガードを連れて登場。謎とされていたタッグチーム(The Scene)を自ら呼び込む。
ケイレブ・コンリー&スコット・リード vs. チーチ&クラウディ (4-0)
ラリー・ダラスがマネージャーを務めるThe Sceneの二人が入場すると、観客から大ブーイング。チーチ&クラウディは息のあった連携技でThe Sceneを翻弄するが、最後はThe SceneがDDTとジャーマン・スープレックスのコンビネーションでクラウディからスリーカウント勝利。試合後、チーチ(坊主の方)がパートナーのクラウディをボコボコにしてしまう。観客からはブーイング。この仲間割れには驚いた。タッグ解消への布石か…。
ボビー・フィッシュ (1-4) vs. ジョン・デイビス (0-1) vs. ケビン・スティーン (0-0)
試合が始まるとすぐにケビン・スティーンが乱入。マイクを取ったスティーンはボビー・フィッシュを挑発。フィッシュはスリーウェイを要求するがレフェリーはそれを認めない。すると蚊帳の外になってしまったジョン・デイビスは、突然レフェリーをクローズラインで失神させてしまう。場外で三人が大乱闘。リングに戻るとスティーンがフィッシュにシャープシューター。フィッシュも寝技でスティーンを攻めこんでいくが、最後はジョン・デイビスのシャットダウン・パワーボムがフィッシュにきまりスリーカウント。この試合からフィッシュとスティーンの抗争がスタート。
トニー・ニース (0-2) vs. ジョン・シルバー (0-0)
途中休憩を挟んでのシングルマッチ。先日TNAに出場したトニー・ニース。そのニースとほぼ同じ体格のジョン・シルバーは、技のキレが驚くほどいい。休憩明けということもあって、序盤はぼんやりと観ていたが徐々に惹きつけられてしまった。この二人、特にジョン・シルバーはメイン辺りの選手との試合が観てみたい。最後はジョン・シルバーがバッククラッカーをきめて勝利。
サミ・キャラハン (3-1) vs. デイブ・フィンレー (0-0)
アマレスをベースとしたヨーロピアンスタイルと、全く容赦のない打撃技で相手を叩きつぶしてきたフィンレーが、いまインディーシーンで絶大な人気を誇るサミ・キャラハンの挑戦を迎え撃つ。フィンレー入場と同時に大きな歓声があがる。ゴングが鳴るとサミが体当たり。しかしフィンレーはビクともしない。ロックアップからフィンレーがサミを投げ飛ばす。フィンレーのカラダの厚みが昭和のレスラーのそれ。フィンレーはヨーロピアンエルボーからヘッドロック。序盤はフィンレーがサミの動きを完璧に封じ込める。
サミも逆水平チョップなどで反撃を試みるが、フィンレーが直ぐにペースを掴み返してしまう。フィンレーは全体重を乗せた頭突きをサミにヒットさせる。フィンレーの額が血でにじむ。サミはフィンレーをコーナーに押し込むと、頭突きと逆水平チョップのコンボ。
場外戦でサミは左足を攻められる。足を引きずりながら反撃をするサミ。フィンレーを担ぎ上げてスープレックス。コーナーに追い詰めてキックの連打。サミはフィンレーをバックドロップで投げると首をかっ切るポーズ。フィンレーを場外へ投げ落としたあと、トペ・スイシーダにいくが自爆。フェンスに脇腹を強打してしまう。両者リングに戻ると、フィンレーがサミを担いでケルティック・クロス(担いだ相手の頭をロックしてそのまま落とす)。しかしサミがツーでキックアウト。
フィンレーはトドメとばかりにツームストン・パイルドライバーをきめるが、サミがまたしてもキックアウト。サミの驚異的なネバリに、観客から驚きの歓声があがる。しかしフィンレーが再びツームストン・パイルドライバーをきめるとカウントスリーが入ってしまう。デイブ・フィンレーの勝利。にしても52歳のフィンレー強いわ。フィンレーのファイトスタイルが想像以上にEVOLVEにマッチしていたように思う。そして、この試合はEVOLVEの方向性を決定づける重要な名勝負となった。フィンレーには是非これからも継続参戦してもらいたい。というかまだまだフィンレー観たいですお願いします。
ジョニー・ガルガーノ (6-2) vs. チャック・テイラー (5-3)
序盤の試合途中に、ラリー・ダラスが両者の試合を中止させようとリングにタオルを投げ込む。しかしジョニー・ガルガーノがそのタオルをお尻で吹いてダラスめがけて投げ返す。ラリー・ダラス抜きのクリーンファイトをはじめる両者。ガルガーノはテイラーの左腕を集中攻撃。エプロンで攻防のあと、テイラーは観客席の仕切りボードを足場にしてダイブを狙うが、足を滑らせて自爆。
チカラプロでは同じF.I.S.T.のメンバーだけに、手の内は知り尽くしている両者。技を透かしたり、裏をかくような攻防が目立つ。ガルガーノがコーナーに上がろうとするがそれをテイラーがカット。雪崩式のスープレックスをきめる。テイラーのカナディアン・メイプルリーフがきまると、ガルガーノがエスケープして逆にフェイスロックをきめ返す。ステージ上の観客席で乱闘したあとガルガーノがDDT。
両者リングに戻ると、テイラーがスモールパッケージホールドをしかけるがツーでキックアウト。ガルガーノがテイラーの必殺技オウフル・ワッフルをきめるがツーで返される。更にガルガーノはフェイスロック。テイラーは堪らずロープエスケープするが、ガルガーノがテイラーリング中央に引っ張り込む。ガルガーノがテイラーの頭にスーパーキック。しかし最後はテイラーがオウフル・ワッフルを完璧にきめてスリーカウント。チャック・テイラーの勝利。試合が終わると、両者は抱き合い健闘をたたえる。
デイブ・フィンレーとケビン・スティーンの初参戦、チーチ&クラウディの仲間割れの行方、ジョニー・ガルガーノとラリー・ダラスとの確執など、新たな展開をみせた今回のEVOLVE 9。遂にリーダー争いのトップに躍り出たチャック・テイラーの今後も気になるところ。次回EVOLVE 10はどんな仕掛けが待っているのか、いまから楽しみである。
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F.I.S.T. vs. ザ・コロニー キング・オブ・トリオス2011決勝戦
- 2011 年 4 月 28 日 1:47 AM
- Pro Wrestling | Review
4月17日 CHIKARA キング・オブ・トリオス 2011 (決勝戦)
@アサイラムアリーナ ペンシルバニア州フィラデルフィア
F.I.S.T. (イカルス&チャック・テイラー&ジョニー・ガルガーノ) vs. ザ・コロニー(ファイヤー・アント&グリーン・アント&ソルジャー・アント)
二回戦で宿敵BDKを破り、準決勝ではオシリアン・ポータルから勝ちをもぎ取ったザ・コロニー。一方、二回戦でチーム・大阪プロレス、準決勝ではあのチーム・みちのくプロレスをズルすぎる勝利で決勝まで進んだF.I.S.T.。遂にこの両チームが決勝で対決するときが来た。
立ち上がりからグリーン・アントが捕まってしまう。F.I.S.T.は、去年ヤングライオンズカップの矢野啓太戦で骨折したグリーン・アントの左腕を集中攻撃。ファイヤー・アントは場外のチャック・テイラーにトペ・コンヒーロ。そしてマスクの上に迷彩ペイントをするほど気合の入ったソルジャー・アントは、場外のイカルスにトペ・スイシーダ。ザ・コロニーが反撃の狼煙を上げる。
ソルジャー・アントはリング中央のジョニー・ガルガーノにコーナーからのダイビングヘッドバット。ザ・コロニーがガルガーノにトリプルのドロップキック。ファイヤー・アントとグリーン・アントが、ソルジャー・アントを担ぎ上げ、そのままガルガーノにボディプレスで落とす合体技。アリ軍団の息がピッタリと合ってきた。
するとF.I.S.T.も合体技をきめる。イカルスに「プリーズ!リタイヤー!(お願いだからプロレス辞めていくれ!)」という非情なチャント発生。ソルジャー・アントはイカルスをコーナーポスト上で担ぎ上げようとするが失敗。テイラーはコーナーのソルジャー・アントを持ち上げ、場外にセットされたテーブルに投げようとする。しかしソルジャー・アントがそれをカット。
ソルジャー・アントはテイラーにチカラスペシャルをきめる。タップしそうになるテイラー。そこにイカルスが入ってくるとソルジャー・アントを担ぎ上げそのままコーナーに叩きつける。イカルスはグリーン・アントにペディグリー。いやな角度から落ちるグリーン・アント。続けてF.I.S.T.の合体技が綺麗に決まる。
F.I.S.T.は、準決勝のみちのくプロレス戦のように、白い粉を投げてズルしていたたき攻撃を狙うが誤爆。同士討ちを誘ってしまう。グリーン・アントとソルジャー・アントがイカルスの腕と脚をおさえると、そこへファイヤー・アントがボディプレス。するとファイヤー・アントとソルジャー・アントがコーナのセカンドロープに立ち、両方の肩をおさえてヤグラを組みはじめる。場内がざわめく中、巨大な蟻の山のようなやぐらの上から、グリーン・アントがスーパーフライングボディプレス!そのままカウントスリーが入りザ・コロニーの勝ち!
その瞬間、観客は総立ちになり大きな声でスリーカウントを叫んでいた。そして「CHIKARA! CHIKARA!」の大チャント。2011年のキング・オブ・トリオスは、ザ・コロニーの優勝で幕を閉じた。
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チーム・みちのくプロレス vs. F.I.S.T.
- 2011 年 4 月 26 日 1:06 AM
- Pro Wrestling | Review
4月17日 CHIKARA キング・オブ・トリオス 2011 (準決勝)
@アサイラムアリーナ ペンシルバニア州フィラデルフィア
チーム・みちのくプロレス(ザ・グレート・サスケ&ディック東郷&新崎人生) vs. F.I.S.T. (イカルス&チャック・テイラー&ジョニー・ガルガーノ)
準決勝に進出したチーム・みちのくプロレスは、一昨年の覇者F.I.S.T.と対戦。チーム・みちのくプロレスはディック東郷の入場曲、サイプレス・ヒルの「Insane in the Membrane」で入場。いきなり「ミ!チ!ノ!ク!」チャントが鳴り止まない。F.I.S.T.が入場すると観客は親指を下に向けながら大ブーイング。イカルスがジャージを脱ごうとすると「ノー!止めろー!」という怒号。イカルスの背中に入っているタトゥーがダサすぎて見たくないらしい。
チャック・テイラーとディック東郷で試合がスタート。観客からは「レッツゴー!トーゴー!」チャント。試合を裁くのは悪徳レフェリーのデレク・サバト。テイラーは不敵な笑み。東郷は脚をテイラーの首に挟んでヘッドシザーズ・ホイップ。場外にエスケープしたテイラーにトペをすると見せかけて、ロープの反動でクルッとリングに戻る。
ジョニー・ガルガーノと新崎人生がリングに入る。新崎はガルガーノの肩口にトラースキック。ガルガーノの腕を固めたまま拝み渡り。ロープの反動を使ってガルガーノの脳天に手刀を振りおろす。サスケとイカルスが入ると「サ!ス!ケ! サ!ス!ケ!」の大チャント。ロックアップからサスケのヘッドロック。イカルスがサスケをコーナーに追い込んでトーキック連発。しかしサスケがイカルスの蹴りをキャッチしてサソリ固めを狙いに行くが止める。
東郷にタッチするとイカルスにシルバー・ブレット。イカルスが捕まってしまう。新崎にタッチ。新崎はイカルスにコーナーからのボディプレス。観客の「ワンモアタイム!」の声に再びボディプレスと思いきやフットスタンプ。サスケにタッチ。シビレを切らしたテイラーがカットに入ると、ガルガーノと一緒にサスケを踏みつける。イカルスのサブミッション。サスケのカラダが変な方向へと曲る。
しかしサスケはF.I.S.T.のツープラトン攻撃をかわして、ラムジャムばりのダブルエルボー。新崎にタッチすると、コーナートップからガルガーノに手刀をおとす。ガルガーノが新崎にスピアー。コーナーからダイヴを狙ったガルガーノに新崎が地獄突き。続けて新崎はコーナーから念仏ショルダータックル。観客から「レッツゴー!ジンセー!」チャント。
両チーム全員がリングに上がる。F.I.S.T.がみちのくを三人同時にロープに振る。みちのくは三人同時にショルダースルーをかわすと、回転しながら丸め込む。しかしF.I.S.T.がカウントツーでキックアウト。サスケ以外は場外へ。するとサスケは鉄柱越えのトペコン・ヒーロ!
東郷はイカルスにペディグリーそしてセントーン。場外にエスケープしたイカルスは椅子を持ってリングに戻る。イカルスが東郷へ椅子攻撃をしようと振りかぶると、後ろから新崎がダイビングカット。椅子を奪い取った新崎は、リング中央でイカルスを座らせ、サスケに「飛べ!」と合図。するとサスケは決死のトペコン・ヒーロ!な、な、な、なんと今度は見事にヒット!ノー自爆!飛び跳ねながら喜ぶサスケ。「It’s My Life !!」と叫んでいるようにも見えた。
しかし喜ぶのもつかの間、テイラーがサスケの顔面に白い粉を投げつけ目潰し攻撃。イカルスは待ってましたとばかりにサスケの背後にまわりスモールパッケージホールドでスリーカウント・・・。悪徳レフェリーのサバトは白い粉のことには一切触れず、F.I.S.T.に勝ち名乗りをあげる。ズルしていただきというF.I.S.T.らしい決まり手だった。
東北の英雄ザ・グレート・サスケ、WWF時代にはHAKUSHIとして活躍した新崎人生、そして今年引退を発表したプロレスマスターディック東郷。奇跡ともいえるリヴィングレジェンド・トリオがリングを降りると、「ミ!チ!ノ!ク! ミ!チ!ノ!ク!」の大チャントが鳴り止まなかった。そして観客から大きな拍手が送られた。それは同時に、東北地方太平洋沖地震で被災された方達へのエールであったように思う。
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F.I.S.T. vs. チーム・大阪プロレス
- 2011 年 4 月 24 日 11:44 PM
- Pro Wrestling | Review
4月16日 CHIKARA キング・オブ・トリオス 2011 (二回戦)
@アサイラムアリーナ ペンシルバニア州フィラデルフィア
F.I.S.T. (イカルス&チャック・テイラー&ジョニー・ガルガーノ) vs. チーム・大阪プロレス(小峠篤司&原田大輔&アルティメット・スパイダーJr.)
キング・オブ・トリオス2011の二日目。二回戦に進出したチーム・大阪プロレスは、すっかり観客からの支持を得ていた。入場時から大きな拍手が送られた。対するF.I.S.T.には大ブーイング。一回戦でザ・スローバックスとコミカルな試合で観客を魅了したチーム・大阪プロレスだが、この二回戦はややシリアス。スピードを活かした小峠と、確実でパワーのある原田の合体技が冴えていた。そして何と言ってもアルティメット・スパイダーJr.(USJ)の動きが素晴らしかった。USJはかなりアメリカ向きの選手だと思う。
最近ではBDKの勢いに押されがちのF.I.S.T.だが、このキング・オブ・トリオスでは三人の個性がうまく表現され機能していた。小憎らしいジョニー・ガルガーノ、ヒールが板についてきたチャック・テイラー。そして最近じわじわと駄目駄目な(良い意味での)味が出てきているイカルス。彼のノラリクラリしたヒールキャラクターは、チカラプロのファンからリアルに嫌われている節がある。
そんな両チームの試合は熱戦となった。小峠と原田のダブル延髄斬りや、USJのスワントーンボムで一気に攻めこむ場面もあったが、F.I.S.T.の連携技はその勢いを上回るものがあった。最後はテイラーがUSJをスクールボーイで丸め込んでスリーカウント。F.I.S.T.の勝利となった。フォールの時にタイツを引っ張ったと反則を主張するチーム・大阪プロレスだったが、レフェリーは認めず。最後の最後でヒールチームの本領が発揮された試合だった。
チーム・大阪プロレスは二回戦敗退。
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EVOLVE 6
- 2010 年 11 月 26 日 1:54 AM
- Pro Wrestling | Review
11月20日 EVOLVE 6 @エースアリーナ ニュージャージー州ユニオンシティ
薄暗い会場内は映画『ファイト・クラブ』のワンシーンのような怪しい雰囲気に包まれていた。空調は止まりトイレも詰まって使用できないというハードコアな環境の中、今年最後のEVOLVEが開催された。司会はレニー・レナード、解説にはROHを離脱したばかりのオースティン・エリーズが務めた。
ドレイク・ヤンガーとサイラス・ヤングのオープニングマッチ。髪の毛を金髪に染めたドレイク・ヤンガーが捨て身技を連発。それに応えるようにサイラス・ヤングもきわどい攻めを見せる。ノンストップの攻防から最後はサイラス・ヤングがスプリングボード・ムーンサルトを決めてドレイク・ヤンガーから勝利。オープニングに相応しい素晴らしい試合。
第二試合は、リッチ・スワン、ARフォックス、トニー・ニース、スコット・リードによるフォーウェイマッチ。リッチ・スワン以外の三人はEVOLVE初出場というフレッシュなメンバー。なかでも伸びのあるドロップキックのARフォックスと、次世代ハイフライヤーの筆頭リッチ・スワンは飛び抜けて輝いていた。ピッカピカだった。
勢いの止まらないARフォックスは、場外へシューティングスタープレスを狙いにいくも失敗。かなり危険な角度からコンクリートの地面に叩きつけられる。その若さが仇となってしまった。場内が騒然となるなかむっくりと立ち上がるARフォックス。大事には至らず試合を続行する。最後は驚異の粘りでARフォックスがトニー・ニースから勝利。
試合の合間に、ラリー・ダラスが両手に女性を抱えニヤニヤしながら現れる。ありえないほどの開襟でいんちき臭さ満点。
第三試合は、これまで勝ち星のないボビー・フィッシュと、前回のEVOLVE5でリコシェ相手に素晴らしい試合内容を見せたカイル・オライリーとのシングルマッチ。ボビー・フィッシュの重い蹴りに対しスピードとキレのある打撃で対抗するカイル・オライリー。最後はボビー・フィッシュが勝利への執念を見せオライリーに辛勝。これでフィッシュはEVOLVE初勝利。負けはしたもののカイル・オライリーの急成長ぶりには目を見張るものがあった。
第四試合、すっかり若手から中堅になりつつあるアップ・イン・スモークと、スーパー・スマッシュ・ブラザーズのタッグマッチ。クラウディがプレイヤー・ウノにコード・レッド(連携式カナディアンデストロイヤー)を決めてアップ・イン・スモーク組の勝利。
第五試合、EVOLVE初出場のホミサイドは未だ勝ち星のないジョン・モクスレーと対戦。なんでもアリの”Relaxed Rules”とアナウンスされると場内は大盛り上がり。先に入場したホミサイドはリング上で仁王立ち。続いてモクスレーがリングインすると、しばらく睨み合ったあと何やら罵り合いがはじまる。試合前からユーチューブなどで口撃戦が繰り広げられていた両者。会場内がただならぬ雰囲気に。
試合開始と同時にぶん殴りあいがはじまる。ホミサイドがブッチャーばりの地獄突きを打ち込むと、モクスレーはうつ伏せにしたホミサイドの首を両手でチョーク攻撃。お返しとばかりに口の中へ手を入れ頬をびろーんと引っ張るホミサイド。まるでストリートファイトである。そんな中でも冷静なモクスレーは、テーピングをしたホミサイドの左肩に照準を定めていく。
思いっきりロープへ叩きつけたり踏んづけたりと散々ホミサイドの左肩を痛みつけたあと場外戦へ。ホミサイドがひな壇の間に落っこちたモクスレーにトペを敢行。会場備え付けの大きな扇風機を見つけたホミサイドは、電源コードでモクスレーの首を締め上げながら顔面に噛みつき攻撃。トペでスイッチが入ったのか久しぶりの極悪モードに。完全に目が飛んでいる。
客席を練り歩く二人。モクスレーをテーブルに寝かせてシャッターに登りそこからホミサイドがダイヴ。テーブルがぐんにゃり。モクスレーがパイプ椅子でホミサイドの左肩をバコバコと殴りつける。動きが止まったホミサイドをフェンスに叩きつけると頑丈なはずの鉄製フェンスが大きな音を立てて倒れる。
パイプ椅子で執拗にホミサイドの左肩を痛めつけるモクスレー。更に脇固めで締め上げていく。コップキラーで一発逆転を狙ったホミサイドだったがモクスレーがそれを上手くかわす。そして最後はモクスレーのチキンウィングフェイスロックがガッチリと決まりレフェリーストップ。しかしホミサイドはタップアウトしていないと主張。
試合後も怒りがおさまらないホミサイドはレフェリーに暴行を加える。「試合は終ってねー!かかって来い!」と叫びながらモクスレーを挑発するホミサイド。しかし試合後はルールに則って一切手出しはしないと無抵抗を決める。その態度がまたホミサイドの怒りを買ってしまいドライバーと木槌でモクスレーの股間をぐりぐりと攻撃する。両手を後ろに回して無抵抗を主張するモクスレー。その顔面にカツカツとフォークで刺しまくるホミサイド。額に大きなたんこぶを作り流血したモクスレーはリング上で大の字。極悪モードのホミサイドは誰も手がつけられない。この暴行で次回から出場できない可能性が出てきてしまったホミサイドだが一体どうなるのだろうか。もの凄い迫力だけれども正直やりすぎです。
第六試合、先日来日が決まったリコシェと、ROHにも参戦しているアダム・コールのシングルマッチ。リコシェがキレのある空中殺法を武器にアダム・コールから勝利。
第七試合は、ジミー・ジェイコブスとジョニー・ガルガーノのシングルマッチ。ジェイコブスは自身のツイッターアカウントがプリントされたタイツを着用。ジェイコブスがリングインすると観客からは大声援で迎えられる。
前回のEVOLVE5から不審な動きをみせるジョニー・ガルガーノ。観客からはブーイングを浴びる。低い天井を利用した鉄骨ぶら下がり戦法はジェイコブスに軍配が。最後はジミー・ジェイコブスがコントラ・コードにいくところを上手く丸め込んでガルガーノの逆転勝利。
試合後、あのいんちき臭いラリー・ダラスがプレイボーイ・モデルのレビー・スカイと一緒にリングイン。ラリー・ダラスは「これからこのオレがジョニー・ガルガーノのスポンサーになる」とマイクで宣言すると観客から大ブーイング。これでラリー・ダラスがスポンサーとなってマネージメントをする選手は、チャック・テイラーとジョニー・ガルガーノの二人となった。
メインイベントは、EVOLVE初出場のオースティン・エリーズと、そのエリーズに貧乏学生と馬鹿にされたチャック・テイラーとのシングルマッチ。ROHを離脱して間もないエリーズは、あのノラリクラリとしたボンクラなキャラクターのままなのかと思いきや、劇画のような本来の顔つきとキレのある動きが戻っている。
静かな立ち上がりの両者。オースティンは理詰めの攻めで徐々にテイラーの動きを止めにかかる。オースティンの攻めに対して呼吸を整えながら必至で食らいついていくテイラー。どことなく表情が冴えない。得意の場外へのトペが決まるとオースティンの一方的な攻めがつづく。
それでも意地を見せるテイラーはオースティンの膝へミサイルキック、スプリングボード・ムーンサルトと畳み掛ける。しかし勢いに勝るオースティンはここで勝負に出る。ラスト・チャンスリー(片腕を決めた鎌固め)でタップアウト寸前までいくが決まらず、テイラーを場外へと放り投げるとオースティンが場外プランチャ。
テイラーの粘りもここまで。四つん這いになったテイラーの頭をサッカーボールキック。続けざまに急角度のブレーンバスター。最後はエリーズのラスト・チャンスリーがガッチリと決まりテイラーから勝利。試合後、マイクを取ったエリーズは、試合中にテイラーの右肩が外れていたことを告白。肩の脱臼というアクシデントにも関わらず最後まで試合を続けたテイラーに観客から拍手が送られる。セコンドに肩を担がれながら帰っていくテイラーは無言だった。思い通りの試合が出来なかったからか下を向きながら勝ち名乗りを受けるオースティン。にしても、あのカッコいいオースティンが帰ってきたのは嬉しいかぎりだ。
いままでのEVOLVEとは、どこか空気が違って感じられた。やはりそれは度がすぎるほどのハードコアな試合を見せたホミサイドの存在感が大きいかもしれない。この一年、若手主体とした新しいプロレスの流れを模索してきたEVOLVE。そこにかつてROHでチャンピオンにもなったレスラーが2人も参戦したことで生まれる歪み。試合スタイルが一辺倒になりがちだったEVOLVEにとって、今回のホミサイドとオースティン・エリーズの参戦は好材料だったように思う。その他にARフォックスのレスリングセンスには驚かされた。勢いだけではない素晴らしい素質を持っている。数年後が楽しみだ。忘れてならないのはホミサイドの凶器攻撃を最後まで受けきったジョン・モクスレー。彼のレスラー然とした身のこなしと雰囲気がとても色っぽく感じた。モクスレーとチャック・テイラーにはEVOLVEを引っ張っていくだけのチカラがあるように思う。次回の開催はまだ未定だが、ラリー・ダラスのいんちき臭さも含め、これからもEVOLVEから目が離せない。
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