カテゴリー: Review

観戦記

  • EVOLVE 2


    3月13日 EVOLVE 2  @ラーウェイ・レックセンター ニュージャージー州ラーウェイ

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    第一試合にブラッド・アレン対クリス・デッキンソンという闘志むき出しの二人が対戦。しばき合いの末、ブラッド・アレンがクリス・デッキンソンに勝利。ブラッド・アレンはこの日のメインに出場するクリス・ヒーローとの対戦を要求。楽しみな一戦になりそうだ。一方、負けたクリス・デッキンソンは、レガースに『情熱』と『信頼』、そしてタイ ツには何故か『忍者』の文字が入っていて非常に気になった。忍者て…。

    第三試合、初登場となるチーチ&クラウディ改めアップ・イン・スモークとアエロフォームが対戦。EVOLVE1でダークシティ・ファイトクラブに完敗しているアエロフォーム。フリップ・ケンドリックの狂った飛び技とルイス・リンドンの拍子抜けムーブで相手を翻弄するも、アップ・イン・スモークの連携プレイにあえなく惨敗。それにしてもルイス・リンドンの胡散臭さはかなり気になるところ。今後が楽しみなタッグチームになりそうだ。

    第五試合に出場する予定だったTJPが、同日の昼にフィラデルフィアで行われたwXwの試合中に足を負傷してしまい欠場。これにより急遽カイル・オライリー対ハロウウィキッドが組まれることに。EVOLVE1でのコンディションの良さが目立ったTJPと、勢いにのる新星カイル・オライリーとの試合、裏メインといっても過言ではない好カードだっただけに残念だ。試合は、カイルの鋭い蹴りと関節技、起き上がり小法師式ダブルアームスープレックスで畳込み、最後は急角度のブレーンバスターでハロウウィキッドを撃破。カイル・オライリーの快進撃はまだまだ続く。

    第六試合のチャック・テイラー対リコシェの試合は、同じチカラプロどうしということもあって新鮮味にかけるが、試合内容はいつもと一味違ったものとなった。前回の査定試合を経て、ようやくEVOLVEのロースター入りを果たしたチャック・テイラー。大技の連発が目立ったがチャック・テイラーの上手さが光る試合だった。チカラプロではノラリクラリとひたすら嫌らしいヒールファイトだったが、この試合のような技をストレートに繰り出すファイトスタイルの方が素晴らしくいい。今後のEVOLVEでも期待できそうだ。チャック・テイラーの勝利。

    第七試合、ボビー・フィッシュ対クロウディオ・キャスタニョーリの一戦は、メインイベントに次ぐ好勝負となった。EVOLVE初出場となるクロウディオのセコンドにはクリス・ヒーローがついた。ボビー・フィッシュの鋭い蹴りに対してパワーで圧倒するクロウディオ。ジャイアントスイングからのエビ固めがっちりと決まる。対するMMAで勝利したばかりのボビーは、クロウディオの顔面へエグい角度で蹴りをぶちこんでいく。両者ツーカウントで返すという一進一退の攻防が続き、ダイビングヘッドバットで流れを引こ戻そうとするボビーだったが、最後はヨーロピアンアッパーカット連打でクロウディオの勝利。パワーの差を見せつけるかたちとなった。観客からは『This Is Awesome !』チャント発生。試合後、チャック・テイラーがリングに上がりクロウディオに対戦を要求した。

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    メインイベントは、かつてECWに参戦していた日高郁人と、現在アメリカインディー界でカリスマ的存在のクリス・ヒーローが初対戦。日高のセコンドにはブラッド・アレンが、対するクリス・ヒーローにはクロウディオ・キャスタニョーリがついていた。ゴングと同時に蹴りをくりだしていく日高。徐々にグラウンドの攻防へと移行していく。

    試合後、日高の「プロレスで会話ができた」というコメントにもあるように、クリスが腕を取りにいくと日高も逆に取り返し、日高がレッグロックを仕掛けるとクリスも同じように取り返すといった二人だけの会話がリング上で繰り広げられていた。一回の攻防が終わる度に客席からは大きな拍手がおこり、また次の攻防が始まるといった展開に。リング上のレスラー以上に観客の集中力が異常なほど高いように感じた。

    この二人ならある程度こういう展開になるだろうという想像はついていたが、まさかここまで濃いものになるとは。プロレスの凄さがダイレクトに伝わってくる想像を遥かに超えた試合内容となった。最後は日高の野良犬ハイキックがクリスの顔面にヒットしてスリーカウント。日高郁人の勝利に終わった。僅差ながらも負けてしまったクリス・ヒーローにも、観客から大きな拍手が送られた。

    試合が終わって時計を見ると30分近く試合をしていたことにびっくりさせられた。あっという間に時間が過ぎていたからだ。それに、濃いエキスがギュッと詰まった怪しげなジュースを飲んだような気分だった。それでいて後味が良くて何とも言えない高揚感もある。明らかに異質なものを観たようなちょっと不思議な感覚だった。目の肥えたアメリカのプヲタ達はこの二人の戦いをどんなふうに観て感じたのだろうか。ボーリングかオーサムかそれともワカラナーイなのか。どちらにせよ、あえてアメリカでこの内容のプロレスをやったという意義は大きいと思った。改めてプロレスは奥が深いと考えさせられる一戦だった。


    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】


  • ROH 8周年記念大会


    2月13日 ROH @ニューヨーク州マンハッタン

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    マジソンスクエアガーデンの目と鼻の先にあるマンハッタンセンターでROHニューヨーク大会が開催された。小雨が降るなか入場口付近では会場前からファンが列を作っていた。会場となるグラウンドボールルームはかつてWWEのRAWでも使われているヴェニューで、立派なステージもあり多目的スペースとなっている。そのステージ上には当日券席が並べられていたが、試合開始10分前になっても三分の一ほどの客入り。フィラデルフィアでのテレビシューティング(HD Net)でも客入りが厳しいと聞いていたが、ドル箱のニューヨークでも苦戦しいるようだ。

    試合の方は、第二試合にキングス・オブ・レスリング(クリス・ヒーロー&クロウディオ・キャスタニョーリ)対ブラバド・ブラザース(ランス&ハーレム・ブラバド)のタッグマッチ。デリリアスがコーチを努めるROHスクール出身というブラバド・ブラザース。まだ観ている方がハラハラするレベルの若手タッグ。一方のキングス・オブ・レスリングは来日時の購入したものと思われるお揃いの『ステーキハウスリベラ』スタジャンを着て入場。しかもセコンドのサラ・デル・レイまで同じでかなりお気に入りのようだ。勢いよく向かっていくブラバド・ブラザースだったが最後はキングス・オブ・レスリングの連携技にあっけなく沈んだ。実力差を見せつけるためのスカッシュマッチ。

    第3試合に我らがネクロさん登場。がしかしいつもとどこか様子が違う。よく見るとあろうことか白い靴を履いていた。ネクロさん=裸足なイメージが…。これにはすこしがっかり。そしてネクロさんの後ろから間違って入ってきちゃった風のおじさんが一緒に入場。これまたよーく見たらなんとネクロさんが敬愛してやまないあのジプシー・ジョーさんだった。試合にもほんの少し介入したりと大活躍のジプシー・ジョーさん。それと反比例してジョーさんに対する客の反応があまりにも薄かったのが実に寂しい。試合の方はネクロさんが履いていた白い靴を片手に装着してエリック・スティーヴンスの頭をポコポコと殴りつける場面がピークの雑なハードコアマッチだった。最後はネクロさんがゴミ袋をジョーイ・ライアンの頭にかぶせて窒息させ、押し倒したところをトドメのチョーク攻撃でレフェリーストップ。片足だけ靴を履いたネクロさんの勝利。

    第4試合は、デイヴィー・リチャーズ対エル・ジェネリコのリマッチ。試合中に野次を飛ばしていたファンにデイヴィーがキレて唾をはきかけ罵声を浴びせていた。体つきや気性の荒さ、そして殺伐とした雰囲気はかつてのダイナマイト・キッドを彷彿させる。良い意味でも悪い意味でも。試合はこの二人で盛り上がらないわけがなくメインにつぐ好勝負に。なによりジェネリコの受けの上手さが目についた。とにかく技を受けて受けて受けまくる。最後はキムラロックをがっちりと決めたデイヴィーの勝利。

    ここでリングアナウンサーから5月8日のROHニューヨーク大会にモーターシティ・マシンガンズの参戦が発表され、観客からは大きな歓声があがった。

    第5試合、ブリスコブラザーズ対ダークシティ・ファイトクラブのROHタッグタイトルマッチ。正直、やる前から結果が読めてしまうマッチメイク。無難な試合内容でブリスコブラザーズにはかつての勢いが見られない。最後はジェイドリラーを決めブリスコブラザーズの王座防衛。試合終了後にキングス・オブ・レスリングの二人が乱入してきて大乱闘に。ブリスコブラザーズを本気にさせるのはやはりキングス・オブ・レスリングしかいないのか。

    第6試合には、ケニー・キング、ラッシュ・ブラウン、デリリアス、スティーブ・コリノの4人によるフォーコーナーサバイバルマッチ。コリノのタイツがいくぶん大きめなのが気になった。試合はすこしコミカルでオールドスクールな内容。デリリアスのコンディションがすこぶる良く見えた。技の仕掛けからコミカルな動きまで全てにおいてキレキレ。最後はラッシュ・ブラウンにフロッグスプラッシュを決めてデリリアスの勝利。

    メインイベントは王者オースティン・エリーズ対タイラー・ブラックのROH世界タイトルマッチ。前回の60分ドローを踏まえて、今回はジム・コルネット、ケニー・キング、ロドリック・ストロングの三人がジャッジ(完全決着)をするためにリングサイドに座っている。ゴングと同時に観客からは『レッツゴータイラー!』や『オースティン サックス!』などのチャント発生。序盤はブラックが試合を優位にすすめていく。ニアフォールの応酬からブラックを場外へ投げおとすオースティン。オースティンの450スプラッシュを膝を立てて阻止するブラック。一進一退の攻防がつづく。終盤、リングサイドにいたケニー・キングが介入しようとするとロドリックがそれを阻止。するとブラックは介入を阻止してくれたロドリックにスーパーキックをぶちこむ。つづいてジム・コルネットまでもスーパーキックで場外へと吹き飛ばすと会場は大盛り上がり。最後はファイヤーバードスプラッシュでブラックの勝利。これによりタイラー・ブラックがROH新チャンピオンとなった。

    この大会のなかで間違いなくベストバウトだったメイン戦。これはなぜ去年のファイナルバトルでやらなかったのかが疑問に残った。ここまで引っ張る意味がわからない。勢いやタイミングなどを考えれば、いっそジェリー・リンがチャンピオンになる前にタイラー・ブラックでも良かったのではないか。と、いろいろと考えさせられる今回のROHニューヨーク大会だったが、去年のファイナルバトルに比べて興行時間がかなり短くコンパクトになったのが好材料だった。つぎはロドリック・ストロングが王座に挑戦すると宣言したということで、また新しいROHのチャンピオン争いに期待したい。というか期待させて下さいお願いします。


    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】


  • CHIKARA “A Touch of Class”


    1月31日 チカラプロ @The Arena(旧ECWアリーナ) ペンシルベニア州フィラデルフィア

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    今年一発目のチカラプロは”A Touch of Class”と題されほぼ満員の観衆のなか行われた。去年の最終大会で突如として現れた謎のヒール軍団”Bruderschaft des Kreuzes(BDK)”が、今年から本格的に始動するとあって注目の大会なのだが、その前に怪獣ビッグバトルのアナウンサーとしてもお馴染みのラウデン・ノクシャスが、革パンにベストのチョイ悪イメージにキャラ替えをしていて驚いた。その名もギャビン・ラウドスピーカー。怪しい名前だ。

    第一試合がピンク・アント対グリーン・アントのアリ対決。入場とほぼ同時に自分からマスクを脱ぎはじめるピンク・アント。その正体はピンキー・サンチェスだった。ヒール軍団BDKに加入してラフ攻撃が目立つようになったピンキーが終始試合をコントロール。最後はピンキーがバーニングハンマーのような投げ技でグリーン・アントを沈めて圧勝。オープニングマッチから好勝負となった。

    第三試合にはオシリアン・ポータル対サラ・デル・レイ&デイジー・ヘイズが対戦。ピンキーと同じくサラそしてデイジーもBDKに加入しており、これまたヒール対ベビーという構図。序盤は古代エジプトからやってきたオシリアン・ポータルの二人が男勝りなサラのパワーに押されっぱなしの展開。デイジーのスピードとサラのパワーがうまい具合にかみ合っていた。恐らく現時点でアメリカインディーの中では最強の女子タッグだろう。最後はデイジーがジャーマンスープレックスホールドで蛇マスクのオフィーディアンからスリーカウント。デイジーのブリッジがすごいことになっていた。まさに人間橋。

    第五試合目にウルトラマンティス・ブラック率いるオーダー・オブ・ネオソーラー・テンプル(デリリアス&クロスボーンズ)対ROHの若手(グリズリー・レッドウッド&ペレ・プリモー&アンディ・リッジ)が対戦。新たなヒール軍団としてBDKが台頭してきたことで、いままで極悪のイメージだったウルトラマンティス・ブラックがすこし微妙な立ち位置になっている。このヒール軍団の二重構造が今後どんな展開を見せて行くのかが注目だ。試合は典型的なスカッシュマッチとなり、最後はウルトラマンティス・ブラックの必殺技プレイング・マンティス・ボム(ダブルアーム式パワーボム)でリッジを撃沈。

    この日のベストバウトだったセミファイナルは、BDK軍団(クロウディオ・キャスタニョーリ&アレス&トゥルサス&リンス・ドラド)対ベビー軍団(マイク・クワッケンブッシュ&ジグソー&ジミー・オルセン&エディ・キングストン)の対決。クロウディオと新キャラのトゥルサス(フィンランドの水の巨人がモチーフ?)が飛び抜けて強い。ジミー・オルセンやジグソーをちぎっては投げちぎっては投げ。ベビー軍は全く歯が立たない。集団で襲いかかってもビクともしないトゥルサス。その驚異的なライブゲージの多さはヒールながら惚れ惚れするほどだ。最後はクロウディオが助っ人に入ったエディ・キングストンをローブローから丸め込んでスリーカウント。見どころ豊富で素晴らしい試合だった。

    残念だったのがメインイベントのザ・コロニー(ファイヤー・アント&ソルジャー・アント)対F.I.S.T.(グラン・アクマ&イカルス)の試合。技の仕掛けを失敗して受身をしそこなう場面があったり、前のセミファイナルが良すぎて見劣りするせいもあってか客がダレてしまっていた。それにグラン・アクマ&イカルスのモッサリ感がじわじわと観ている側の体力を奪っていく。しかも三本勝負という長丁場。正直、最後まで集中力がもたない内容だった。

    ということで今年一発目のチカラプロは、想像以上に素晴らしい内容の大会だった。なにより善悪をハッキリと分けた図式をわかりやすく全面に打ち出しているところがいいと思った。ウルトラマンティス・ブラック率いるオーダー・オブ・ネオソーラー・テンプルが今後どんな動きを見せるのか。ヒール軍団BDKの真の目的とは。チカラプロは今年も面白くなりそうだ。


    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】



  • 月刊 ネクロ・ブッチャー vol.6


    1月23日 JAPW@ニュージャージー州ラーウェイ

    「いつも心にネクロさんを!」を合言葉にやっております月刊ネクロ・ブッチャー。今回はJAPW(12周年記念大会)のメインイベントを飾るJAPW世界タッグタイトルマッチの模様をネクロさん中心にお届けします。

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    Tシャツにボロボロジーンズそして裸足といういつものやさぐれスタイルで登場のネクロさん。チャンピオンベルトをぶん回しながら全速力(といってもびっくりするほど遅い)でリングイン。この試合はタッグタイトルマッチといってもタッグチームによるスリーウェイ(しかもエニウェアフォール)という観客席がぐちゃぐちゃになくこと必至のルール。なのでゴングが鳴ったと同時に場外乱闘という展開に。

    先ずはネイト・ヘイトリッドに標準を定めたネクロさんはひたすらグーパンチ攻撃。息が上がると休んでまたグーパンチ攻撃といういつものパターン。チャンピオンベルトをヘイトリッドの背中に当てがいそのまま地べたにボディスラム。無責任すぎる。そして鉄柵にヘイトリッドの首を押し付けチョーク攻撃をしたあと二人とも客席へと雪崩れ込む。するとヘイトリッドが空き缶でいっぱいになったゴミ箱をネクロさんに投げつける。ゴン!という鈍い音と共に辺りはゴミだらけに。

    ふらふらと売店の方へと移動する二人。大きめのテーブルを見つけてしまったネクロさんはヘイトリッドをテーブルとテーブルの間に挟み込んで胴締めグリグリ攻撃。ヘイトリッドの口から泡が。そこへパートナーのブロディ・リーが加勢に入るとグッタリとなったヘイトリッドを観客のいる雛段のてっぺんまで運んでいく。すると正かとは思ったが「落とせー!」とまた無責任なことを叫びはじめるネクロさん。観客も無責任に「ウォー!」と大歓声。

    リーがヘイトリッドの首根っこをつかんで雛段下まで突き落とす。非道すぎ。蒲田行進曲か。ご満悦のネクロさんは虫の息のヘイトリッドをリーに羽交い締めにさせる。すると撮影クルーのカメラを奪い取り左手で撮影しながら右手でグーパンチ攻撃。村西とおるでございます、か。

    リングに戻ると今度はニック・ゲイジに顔面パンチの雨あられ。ゲイジからチェアーショットを食らいヘイトリッドからはテーピングで首をしめられるネクロさん。バックドロップを後方一回転で着地するとゲイジ&ヘイトリッドにグーパンチローブロー炸裂。ここでネクロさんアップ。リング下に降りて観客に椅子をくれと指示するともう一つのタッグチームのヘビーヒッターズ(ハボック&モンスターマック)の背中に椅子攻撃。そしてなにを思ったのかコーナーポストによじ登ったネクロさんはリング下にいるゲイジ&ヘイトリッドめがけて回転しながらダイブではなく落ちる。

    しかーし、場外で奮闘するネクロさんを尻目にリング上ではヘビーヒッターズがリーを攻め立てスリーカウント奪取。これによりタッグベルトが移動。惜しくもネクロさんチームはベルトを取られてしまった…。試合後、ネクロさんにまた日本でもやさぐれファイトが観たいと伝えると右手でピースサインをつくり無言で応えてくれた。男は黙ってピースサイン。もしかしたらまた日本でも、ネクロさんの勇姿が観られるかも。


    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】



  • 田中将斗 vs ホミサイド


    1月23日 JAPW @ラーウェイ・レックセンター ニュージャージー州ラーウェイ

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    JAPW(ジャージーオールプロ)の12周年記念興行として行われたセミファイナルは田中将斗とホミサイドのシングルマッチ。現在はTNAで活躍中のホミサイドが団体の記念興行なのにセミファイナルというのが意外だった。思うにメインイベントにネクロさんがブロディ・リーと組んでニック・ゲイジらとエニウェアーフォールマッチを行うからだろう(客席になだれ込んで会場全体をぐちゃぐちゃにするから)。

    まず驚いたのが田中の人気だった。名前をコールされると同時に大歓声と紙テープが投げ入れられる。そしてECWチャントが自然発生。アメリカインディーファンの間ではいまだに元ECWチャンピオンMASATO TANAKAなのだ。その田中はゼロワンのウインドブレーカーを着たスティーヴ・コリノをセコンドとして引き連れていた。この日は前座試合にアズリエルと対戦して勝っているコリノ。しれっと現役復帰していた。

    で試合はというと、ゴングと同時にラフファイトで押しまくるホミサイドだったが、田中がホミサイドの顔面へ唾を吐きかけ反撃開始。ホミサイドの足をコーナーにかけて客席から取り出した椅子で殴打。続けざまに「Hoooo!」と叫んで四の字固め。そのまま張り手合戦になりホミサイドがロープエスケープ。そしてリング下にいた田中めがけてトペ・コン・ヒーロがいいタイミングでヒット。

    それにしてもホミサイドの思いっきりの良さは圧巻だ。体格が恵まれていないぶんスピードと勢いでそれをカバーしている。しかしコンディションでいえば田中の方が明らかに上回っていた。見た目はヘビーではないが一発の重さという意味では技の一つ一つに説得力があるように見えた。

    リングに戻り田中のブレーンバスター二連発とスーパーフライが炸裂するもツーで返される。すると田中のラリアットがレフェリーに誤爆。その隙にホミサイドがコップキラを決める。代わりのレフェリーが入ってくるも田中がツーで返す。そして今度はセコンドのスティーヴ・コリノが椅子を持ってリングイン。ホイサイドにチェアーショット。怒ったホミサイドはコリノにラリアットを狙うが代わりのレフェリーにこれまた誤爆。

    で、こんどは何故かTNAのマディソン・レインが乱入。田中に襲いかかるがブレーンバスターで返り討ち。そして最後は二度目のコップキラを決めたホミサイドが田中からスリーカウント奪取。かなりキツイ角度から落とされた田中は試合後も肩を気にしてしばらく立ち上がれない。観客からは大きな拍手が送られるがなんとも微妙な終わり方だった。

    意外だったのが田中の負けだった。ぶっちゃけ見た目は確実に田中の勝ちだろと思っていたがまんまと裏をかかれた感じ。そしてJAPWの試合全般に言えることだが無駄な乱入が多すぎ。全てにおいて何をしたいのか分からないのがJAPWのイメージだ。この日のベストマッチと言える内容だったが、田中とホミサイドならセコンドの介入などせず、シンプルにぶつかり合う試合の方が内容的に良かったのではないか。そう思うと残念でならない。


    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】