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インタビュー

  • ブライアン・ダニエルソン インタビュー(Part 1)/Bryan Danielson Interview (Part 1)

     

    8月2日、ROHニューヨーク大会、ハマースタイン・ボールルーム。アメリカン・ドラゴンことブライアン・ダニエルソンに会えるという喜びと、あまりにも好きすぎて何を喋っていいのやらというパニック寸前の不安とで、まるで「選ばれし者の恍惚と不安二つ我にあり」のような心境で、ブライアン・ダニエルソンがバックステージから出てくるのをジーッと待っていた。すでにほとんどの選手達が会場を後にしてるなかリングの撤去作業がつづく。すると、試合で痛めた首をさすりながら、「待たせてごめん」と言ってブライアン・ダニエルソンがこっちに歩いてきた。うわー本物だ。ま、当然ながら本物なんだけれども、その苦笑いをした普段の表情と、リング上のキラーな顔とが違いすぎて一瞬だけ戸惑った。これがあのアメリカン・ドラゴンなのかと。レスラーとしての彼と、そうでないときの彼の差っていうのも、これまたそこはかとなく魅力的だった。今回はプロレスラーとしてだけではなく、普段のブライアン・ダニエルソンてどんな人なのか、ということをちょっと探ってみようと思います。

     

    ――初めまして。あなたの大ファンなので、私生活からプロレスまで、出来る限り多くの質問をさせて頂こうと思っています。どうぞよろしくお願いします。

    (ダニエルソン) こちらこそ、よろしく。

    ――まず最初の質問ですが、髪型やヒゲについてです。今は髪を伸ばしているみたいですが、坊主になったりヒゲを伸ばしたりと髪型には何かこだわりがあるのでしょうか?

    (ダニエルソン) 特に意味はないんだ。その時の気分に合ったことをしているだけというか(笑)伸ばしたくなったから伸ばしてるだけなんだよね、実は。ええと、まず一番最初にヒゲを伸ばした理由なんだけど、カミソリを無くしたからなんだ(笑)まず2~3週間ヒゲを伸ばし続けて、そろそろ剃らないと、と思って剃ったら剃刀負けしちゃって、あー、もういいや、このまま伸ばしちゃえ!って(笑)

    ――では次に一日のスケジュールを教えてもらえますか?やはりトレーニングなどは朝にするのでしょうか?

    (ダニエルソン) ウエイトはたいてい朝にやるんだ。えっと、ではまず毎日の僕のスケジュールね。まず起きる。で、次にカーディオ(有酸素運動)。まあ、走るか縄跳びが中心かな。その次に朝食。週に1~2回ジムに通う。その後ランチ。昼寝。読書。犬の散歩。その後に柔術かキックボクシングの練習。帰宅して、就寝。基本的には毎日このスケジュールだよ。

    ――柔術!それにキックボクシングの練習までしてるんですか。で、プロレスの練習はしないのですか?

    (ダニエルソン) 僕はシアトルから2時間ほど南西に走った町に住んでいるんだけど、プロレス用のリングなんて無い所なんだ。だから試合の前に早く来て、リングで色々と練習をすることもあるけど、基本的にはカーディオを中心にやって、キックボクシングか柔術の練習をすることが、僕にとってのプロレスの練習と言えるかな。

    ――それはびっくりです。ところで犬の散歩という話もでましたが、犬もお好きなんですよね?myspaceにも写真が載っていますが、何匹飼っているのですか?

    (ダニエルソン) 僕自身が飼っているのは一匹。でも、僕のお母さんが一匹飼っていて、その子は僕が高校生の頃からいるんだ。だから僕が飼っている犬となると一匹と答えるけど、僕の犬ということなら、この2匹ということになるかな。僕が試合で家を空ける時には、僕の犬はお母さんの家に預けるんだ。あと、空いている時間にはペットシェルターで過ごすことも多いよ。犬の里親捜しをしたりとか。とにかく犬が好きなんだ。いま、僕が情熱をかけていることといえば、これだね。

    ――それでは、あなたの尊敬する人は?

    (ダニエルソン) 尊敬する人はたくさんいるよ。一人だけとなると、選ぶのは難しいけど…。僕のお母さんは全く教育も受けていなかったけど、今では心理学の修士の学位を持っているほどの努力家なんだ。プロレスで言えば、ショーン・マイケルズとウィリアム・リーガルが僕の師匠で彼らから本当に多くのことを教わった。多くの人を尊敬しているけど、一番と言われたら両親とショーン・マイケルズ、そしてウィリアム・リーガルの4人になるだろうね。

    ――あなたは化学を専攻していたそうですが、いつ頃まで勉強されていましたか?

    (ダニエルソン) 大学に通っていたんだけど、ちょうどその頃ROHのレスリングスクールのコーチ要請があったんだ。で、その要請を受けたから、大学をオンラインコースに変更したんだ。でもオンラインだと授業内容が結構限られているんだよね。まあそれには2年制と4年制のコースがあるんだけど、僕はその2年のコースをほとんど終了して、あと残すのみは体育の授業なんだ。でもこの仕事をしてるから、今更体育の授業を取ってもね(笑)

    ――では、その化学の勉強はプロレスに役立っていますか?

    (ダニエルソン) 全然!(笑)でも、化学って凄く面白いんだよ。どうしてそうなるのかって理解するのはすごく面白いよ。それにプロレスをやっていると、どうしてもプロレス以外のことには目を向けなくなりがちじゃない?そうなると、物事に対する視点がすごく狭くなって良くないと思うんだ。だからプロレス以外のことに興味を持つことは、とても良いことだと思うよ。

    ――それと同じような理由で、読書も好きなのですか?

    (ダニエルソン) うん、そうだね。

    ――好きな作家は誰ですか?

    (ダニエルソン) ジョン・アービングって知ってる?

    ――私の大好きな作家ですよ!

    (ダニエルソン) 僕はジョン・アービングが凄く好きなんだ。あとは村上春樹も好き。それ以外では、レイモンド・カーヴァーのショートストーリーとかも。

    ――えーと、ひとつ変な質問をさせてもらっても良いでしょうか?試合を観ていると、あなたの筋肉はすごく柔軟性があり、かつ試合中にあまり汗をかかないことに気付きました。実はあのアントニオ猪木も筋肉が柔らかくて汗をかきにくい体質なのですが、この共通点についてどう思いますか?

    (ダニエルソン) 多分、僕はイノキと同じようなトレーニングをしているんだと思うよ。マシーンでガンガン筋肉つけて、ジョン・シーナみたいな体を作っているわけではないし。もっと柔軟性をつけるトレーニングをしているんだ。もっとスムーズに、もっとフレキシブルにという目的を持ってトレーニングしているんだよ。

    つづく

    Part 2 はこちら

    【文・ジュードーチョップ aka Yama-chan】

  • ワイルド・キャット インタビュー

     

    サウスフロリダのCCW(Coast Championship Wrestling)という団体を主戦場とするワイルド・キャットなる女子レスラーに出会いました。友達の友達つながり。

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    (キャット) 「私はハードコアなの。女となんかレッスルなんかしてられないわ。なんせハードコアなんだから。男よ、男と戦ってばっかりよ。とにかく殴りあいたいの。イスでもカウベルでも何でも使うわよ。」

    ――その名が示す通り、かーなーりワイルドですね、、。

    (キャット) 「オリジナルホールドはダブルスタナー。この私の胸の谷間に相手の顔をうずめて、その上からエルボーを振り落とすの、思いっきりね。天国から地獄へ一直線よ。」

    ――胸もかーなーりワイルドです、、。

    (キャット) 「デビュー戦の相手はフロリダでナンバーワンのレスリングトレーナー、アレックス・Gよ。タイトル歴はFSCW(4Star Championship Wrestling)の女子チャンピオンと、CCWのチャンピオンね。」

    ――アレックス・G、、、FSCW、、、。まだまだ知らない事がたくさんある、、。

    (キャット) 「プロレスのきっかけ?そうねー、、。初めてパイルドライバーを喰らったのは5才の時。近所の20才の男にいきなりやられたの。」

    ――「やられたの」って、、。5才でしょ?何、その男ってのはレスラーか何か?

    (キャット) 「ただの近所の男よ。本気パイルだったわ。まあ、それがきっかけといえばきっかけかしら。」

    ――、、、5才で本気パイルの洗礼、、、。

    (キャット) 「ストリートでのデビュー戦は13才の時。それ以来ガチでは一度も負けた事がないわよ。そうそう、そういえば私ダッドリー・ボーイズ(チーム3D)のババ・レイにも本気で喰らわした事あるのよ。アイツらとは仲が悪いのよ、私。去年の話なんだけど、当時TNA関係者のクリスってのと付き合ってたんだけど、、。」

    ――えーと、、クリスって名前出しちゃってOKなのかな、、?

    (キャット) 「そうねー、、いいんじゃない?クリスって名前の男、TNAにいっぱいいるし、わかんないわよ。そうそう、それでねTNAの会場に出入りしてた頃の話なんだけど、ダッドリーの奴ら、特にババ・レイが何か知らないけど私の事嫌ってるみたいなのよ。ある時突然頭を両手で左右から押さえられて“何!?キスされるの?それともヘッドバットされるの?”ってビックリしたんだけど、そんなのどっちも嫌だから喰らわしてやったわ。額に思いっきり爪の痕残してやったわよ。あははは。あと、クリスもそうよ。あいつったら実はXXXXでXXXXだったのよ!思い出すだけでムカつくわ!だからねアイツの腕をXXXXってもうボッコボコにして別れてやったわ。もうホントにボッコボコ!あっはははは!」

    ――「あははは!」って、、、。それもう刑事事件レベルっていうか、、捕まりますよソコまでやったら、、。

    (キャット) 「自業自得ね。あとね、TNAにアビスっているでしょ?」

    ――はいはい。怪奇派アビス!

    (キャット) 「そうそう、そのアビスなんだけど、あのキャラクターって全部私のアイデアなのよ。私がクリスに“こんなのどうかしら?”って話したのがそのまま出て来たからビックリしたわ。」

    ――なるほど、、。いやーなかなか面白い!それではあといくつかの質問も。好きな言葉は?

    (キャット) 「Have fun as much you can. And don’t hurt anybody.」

    ――「思いっきり楽しもう。そして人の事は傷つけない」って感じでしょうか?でも「人を傷つけない」って言ってるのにクリスはボッコボコ、、、。

    (キャット) 「自業自得って言ってるでしょ!文句あんの!?」

    ――、、、イエス!イエス!その通りです!では最強と思う男は?

    (キャット) 「UFCのチャック・リデルね。あの人は強いわよ。」

    ――最強の動物は?

    (キャット) 「ライオンね。」

    ――うーん、そういえばあなたも動物に例えるとライオンっぽい印象です。

    (キャット) 「でしょ?私はワイルド・キャット。ライオンもネコ科でしょ?」

    ――今日は突然のインタビューを快く受けてくれてありがとう!

    (キャット) 「いーえ、こちらこそ。最後に私のダブルスタナー試してみる?」

    ――ノーサンキューです!

    (キャット) 「あははは!冗談よ!」

    とても気さくな声の大きい女性でした。TNAのクリスって誰だろ、、?

    【文・カズキ】

  • ニック・メイベリー インタビュー/Nick Mayberry Interview

     

    フロリダと聞いて思い浮かべるのはカール・ゴッチにドリー・ファンクJr.。最近ならTNAの本拠地として有名。さらに現役のWWEスーパースターも数多く住んでると聞きます。そんな気候もプロレスも熱いここフロリダにHCW(ハードコアチャンピオンシップレスリング)なるインディー団体があります。いや「インディー」じゃないな、、、。「どインディー」です、「ど」が付きます、頭に。このHCWは2002年から活動をしている団体で、HCWヘビーとHCWハードコアがメインの2大タイトルで、更にインクレディブル8なるトーナメントが不定期に開催されている様子。「どインディー」なので、物凄いビッグネームは参戦してませんが、ドラゴンゲートに参戦経験のあるジミー・レイブ、ROHのロドリック・ストロングス、初期TNAで活躍していたシャークボーイくらいが参戦経験のある選手の中では有名どころでしょうか。そういえば何年か前に佐々木健介や全日本の武藤敬司とかが絡んだハワイの団体もHCWって名前だったような、、。それとこのフロリダのHCWは全く関係無いようです。

    前途のHCWハードコアチャンピオンシップ。突然なんですがオレ、実はHCWハードコアチャンピオンなんです。第19代目(多分)のHCWハードコアチャンピオンなんです、オレってば!このタイトルは日本で言うDDTのアイアンマンの様なタイトルでして、24時間ドコでも誰とでもって奴。以前フロリダでライブをした時にですね、当時チャンピオンだったニック・メイベリーがステージに乱入。すったもんだの挙句ライブ中にステージ上でウチのベーシストと二人がかりでニックから3カウント取っちゃたんです。2007年の6月なんで調度一年前の出来事ですね。HCWのホームページ(http://www.incredible8.com/)にも歴代チャンピオンとしてPeelander-Blue&Peelander-Red(ステージネーム)の名前がしっかりと載ってますんでお暇な人は是非ご確認を!

    しかもこの我々のタイトル奪取劇の後、全くイベントを開催してないっぽいんですこの団体、、。いいのかな、オレ達がチャンピオンのままで、、?

    ま、久し振りのフロリダへのツアー。ニックも奥さんと一緒に遊びに来てくれたし、インタビューでもしますか、という事でHCWの看板選手ニック・メイベリー選手へのインタビューをどうぞー。日本のプロレスマスコミの皆さんも知らないでしょこんな選手。

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    ――わはー!久し振りニック!元気だった?

    (ニック) 「久し振り!これ持って来たんだよ、スタジオにでも飾ってよ。」
    (と前回みんなで撮った記念写真を紙袋から取り出すニック。物凄く立派な額に入ってました。)

    ――ありがとう!大事にするよ。さて今日はインタビューよろしくねー。

    (ニック) 「こちらこそ。」

    ――年齢とデビュー戦について教えて。

    (ニック) 「年齢は23歳で、、」

    ――え?23歳なの?若っ!

    (ニック) 「えへへ。デビュー戦は2001年にフロリダのFuture of Wrestlingって団体でそこのプロモーター兼選手のバディー・ロジャースと。」

    ――そのFuture of Wrestlingってのも聞いたこと無いんだけど、、

    (ニック) 「もう潰れちゃってるよ。でもかつてはダスティー・ローデスやケビン・サリバン、それにアブドーラ・ザ・ブッチャーも参戦した事あるんだ。」

    ――得意技を教えて。

    (ニック) 「テーブルを使った技各種!」

    ――わははー!さすがハードコア団体の看板選手!タイトル歴は?

    (ニック) 「HCWヘビーとHCWハードコア。」

    ――なるほど、なるほど、、。そのまんまと言えばそのまんまだ、、。じゃ次の質問。一番好きなレスラーは?

    (ニック) 「ブレット・ハートかなー、やっぱり。」

    ――子供の頃に憧れたのは?

    (ニック) 「ハルク・ホーガン!(即答!)」

    ――じゃ好きな日本人レスラーっている?

    (ニック) 「グレート・ムタと小島聡が好きだね。」

    ――対戦してみたいレスラーは?

    (ニック) 「ミック・フォーリーにテリー・ファンク。」

    (ココで同席していた奥さんが「もう一人いるでしょ、言いなさいよ!」とニックに一言)

    (ニック) 「(照れながら)、、、ハルク・ホーガンと試合をするのが夢なんだ、、。」

    ――コイツとだけは試合したくない!ってのは?

    (ニック) 「ニュージャックは怖いなー、、。アブドーラ・ザ・ブッチャーも怖いなー、、。」

    ――レスリングを始めたきっかけは?

    (ニック) 「小さい頃からテレビで見てたってのもあるんだけど、じいさんの知り合いがラスティー・ブルックスってレスラーで、その人から大分影響を受けたよ。」

    ――じゃあ師匠もそのラスティー・ブルックス?

    (ニック) 「そうだね。彼はレスリングスクールをやってて、そこでマンツーマンでレスリングを教わったんだ。WWEのMVPも彼に習ってるはずだよ。情熱的な良いティーチャーだったよ。」

    ――今までで印象に残ってる試合は?

    (ニック) 「もとECWのハック・メイヤースにイスでぶん殴られて7針縫った試合かなー、、。」

    ――一番強いと思うのは誰?

    (ニック) 「うーん、、難しいな、、。全盛期のケン・シャムロック、、。いや、ダン・スバーンも強いな、、。」

    ――今までで受けた中で一番痛かった技は?

    (ニック) 「画鋲だよ、画鋲!画鋲がいっちばん痛いよ!」

    ――わはは!そりゃ痛い!じゃ最後にもうヒトツ。となりに奥さんがいるけど、奥さんをデートに連れて行くならどんなデートにする?

    (ニック) 「(激テレで)え?え?何その質問?やー参ったなー、、。」

    (奥さん) 「はやく答えなさいよ。どこに連れてってくれるの?」

    (ニック) 「え?いやー、、えーと、、。」

    (奥さん) 「(ボクに向かって)ごめんなさいね、照れ屋なのよこの人。じゃーこの間の結婚記念日の事でも話したらいいじゃない。」

    (ニック) 「わかったよ、、。えーと、何したっけ、、?あ、そうだ、二人でコーヒーカップを手作り出来るところへ行って、レッドロブスター(アメリカのファミレスチェーン店)でランチだったよね。その後は、、えーと、、。」
    (奥さん)「ショッピング!」

    (ニック) 「そ、そうそう、ショッピング!で夜はスパニッシュレストランでディナー。テーブルに花や風船をたくさん並べたんだ。」

    (奥さん) 「ロマンチックな人なのよ、うふふ。」

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    ――いやー、今日はありがとう!

    (ニック) 「こちらこそありがとう。」
    (奥さん) 「本当にロマンチックなのよ、この人。うふふ。」

     

    また近いうちに日本やメキシコからもレスラーを招聘してインクレディブル8トーナメントを開催したいと語るニック。それよりハードコアのベルトは取り戻さなくていいのかな、、?

    【文・カズキ】

  • ナイジェル・マッギネス インタビュー/Nigel McGuinness Interview

     

    2008年6月7日 ROHフィラデルフィア大会

    見事、潮崎選手を相手に王座防衛を果たしたナイジェル・マッギネス選手のインタビューです。

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    ――まずはじめにあなたのプロレス歴を教えてください。

    (ナイジェル・マッギネス) 7~8年だね。

    ――もっと長いかと思っていましたが。

    (ナイジェル) それだけ俺が素晴らしいレスラーだってことだね。

    ――では、プロレスは誰に師事していのですか?

    (ナイジェル) オハイオ州シンシナティにある当時WWE傘下のHWA(Heartland Wrestling Association)という団体の創設者レス・サッチャーにレスリングを習って、それからイギリスに戻ったんだ。

    ――試合中いつも気をつけていることはありますか?

    (ナイジェル) ファンの反応はあまり気にしていない。アメリカのファンの野次にいちいち反応していたら試合なんて出来なくなるからね。とにかく自分の持っているチカラを100%発揮することをいつも心がけている。

    ――いままで様々は国で試合をしていますが、日本独特だと思うところは?

    (ナイジェル) なによりも先ず一番違うのは食事だね。日本の食事は世界のどこの国とも違うし、炭水化物中心で糖分が少ない。欧米の食事はもっとタンパク質が豊富だからね。とにかく食事が違う。

    ――もしかして日本食は苦手?

    (ナイジェル) 全てとは言わないけれど、苦手なものもあるね。その国々によって違いがあるのはわかっているから、チャレンジはするんだけど‥。んー、日本人は素晴らしいね。とても礼儀正しいし、丁寧だし、レスリングに対する造詣も深い。

    ――では、食べられない日本食は?

    (ナイジェル) 寿司のイクラとか、エビ、タコだね(不味そうな顔をしながら)。

    ――逆に好きな日本食は?

    (ナイジェル) 知ってるかなあ。ステーキハウスのリベラ!(即答で)。あとはファミリーレストランのコーンスープとか大好物だね。

    ――イギリス出身ということでサッカーは好きですか?

    (ナイジェル) イギリスに住んでいた頃は好きでよく見ていたけれど、いまはアメリカに住んでいてサッカーを見る機会も少なくなってしまったんだ。イギリスにいたころはマンチェスター・ユナイテッドのファンだった。俺の出身地ロンドンでは一番嫌われているチームなんだけどね。マンチェスターではマンチェスター・シティが嫌われていて、マンチェスター・ユナイテッドが一番人気なんだよ。

    ――あなたが好きなレスラーは?

    (ナイジェル) ナイジェル・マッギネス(ニヤッと笑いながら)。見てて好きなのは、ウィリアム・リーガルとかフィンリーかな。

    ――では最後に、今後の目標を教えてください。

    (ナイジェル) このROHヘビー級のベルトをできる限り長く防衛して、ROH史上最高のチャンピオンになることさ。

     

    ROH史上最高のヒールチャンプ、今後も王座として君臨を宣言!王座を取るまではファンの間で大人気だったのですが、取った瞬間に見事なヒールに変身。これもナイジェルの上手さ所以でしょう。今後はどこまでブーイングされていくのか、ちょっと気になるところでもあります。

    【文・Shiori】

  • ケニー・オメガ インタビュー/Kenny Omega Interview

     

    2008年5月31日 JAPWニュージャージー大会

    試合を観る度に、気になる度がグングン上昇するケニー・オメガ。彼のことをもっと知りたい!気になって夜も眠れない!そんなわけでマンハッタン・ドロップ名物(?!)突撃インタビューです。まずは何も考えず、このインタビューを読むべし!

     

    ――初めまして。プロレスとは関係ない話で恐縮ですが、気になることがあるのでまず質問させてください。マイスペースによるとかなりのテレビゲームファンだそうですが?

    (ケニー・オメガ) オー、イエス!!僕の人生にはどうしても外せない物が2つあるんだ。1つはもちろんレスリングで、もう一つはテレビゲーム(笑)例えば落ち込んだ時に良い試合を見れば気分が良くなるし、面白いゲームをすればハッピーになるんだよ。

    ――なるほど。ハードは何が好みですか?任天堂派?プレステ派?

    (オメガ) 難しい質問だね(笑)でも強いてあげるならプレステかな。だって日本のゲームがいっぱい出てるからね。それに任天堂はどちらかと言えば子供向けのゲームが多いけど、プレステは完成度の高いゲームが多いと思うんだ。例えば、真女神転生なんて最高だよ。メガテン、アイシテルー!

    ――もしかして日本語話せますか?

    (オメガ) スコシ。最近日本語の勉強始めたばかりなんだ。ワタシハ、ガクセイデス。

    ――またマイスペースには、長野誠(サスケオールスターズ)がヒーローとも書いてありますけど、なぜ?(北米では、『サスケ』が『ニンジャ・ウォリアー』という名前で放送され、一部のマニアから熱狂的な支持を得ているのです)

    (オメガ) 彼はとっても素晴らしいよ!!カナダでは、有名なアスリートと言えば、たいていアイスホッケーの選手なんだ。僕もホッケーをやっていたからわかるけど、ホッケー選手は総合的に見て完璧なアスリートではないと思う。でも、長野誠はどこからどう見ても完璧なアスリートなんだよ!もう人間ってレベルじゃないね。精巧なロボットだよ。サスケで完全制覇した時のスピーチがこれまた感動的でさー、えーっとね、確か「これまでの努力があるから、今ここに辿り着くことができた」って言ったんだ。僕にはその気持ちが良くわかるよ。だって、この言葉ってそっくりそのままプロレスに当てはまると思わない?ほとんどギャラも貰えない試合のためにも一生懸命練習をするし、僕なんてカナダに住んでるから、移動だけでも一日12時間とかになるんだ。で、試合をして、ギャラを貰って、またカナダに帰る。定職もないしお金も十分とは言えないけど、僕のことを応援してくれる人がいる限り精一杯努力しようと思ってるんだ。これもさ、今だけのためにやっているんじゃなくて、こうやって努力していけばいつかこの努力が報われると思ってるからこそなんだよ。別に僕は優等生でもなかったし、大学にも行かなかったけど、心の中にはいつだってレスリングがあるんだ。だから一生懸命努力をしていってファンが僕のことを認めてくれた時に、自分の選んだ道は正しかったって言えると思うんだ。

    ――なるほど。ではプロレス歴はどれくらいですか?

    (オメガ) 8年だね。でも僕の地元のウィニペグでは、プロレスはあまり盛んじゃないんだ。だから成功するためには、こうやってアメリカまで来て試合をするしかないんだよ。でもアメリカではなかなか良い試合を組んでもらうことができて、本当にラッキーだと思ってる。ここアメリカでは、僕のスタイルを評価してもらえるからね。

    ――日本で試合はしてみたいですか?

    (オメガ) もし日本で試合をすることができたら、レスリングを始めてからの目標を達成したことになるよ。僕がプロレスを始めた時に比べて、プロレスのスタイルはかなり変わったと思うんだ。今はもっとストーリー中心になっていて、ファイティングスピリットを感じさせるものではないでしょ?でも日本のプロレスは違う。もっと深いものなんだ。僕はそのスタイルをウィニペグに広めようとしたんだけど、誰も理解を示してくれなかった。でもここではそのスタイルが好まれる。例えばロウ・キーなんてジャパニーズスタイルだし、デイヴィー・リチャーズもジャパニーズスタイル。カナダではこのスタイルは好まれないんだ。でも僕はできる限りこのスタイルでやっていこうと考えてるよ。ファンが応援してくれる限りね。

    ――またマイスペースの話になりますが、美濃輪育久がヒーローとも書いてありました。パンクラスなども観るのですか?

    (オメガ) いつだったかな?何の知識もなくUWFの試合を観たんだ。一番初めに見たのは高田の試合で、これはずごい、と。プロレスはショーだけど、リアルである必要があると咄嗟に感じたね。そこで、僕は柔術を習ったんだ。僕はカナダの柔術の大会で優勝もしてるんだよ。だから僕はプロレスラーであると同時に、柔術家でもあるんだ。良いプロレスラーであるためには、良いファイターである必要がある。僕はそう思ってるよ。

    ――プロとしてMMAの試合に出たことは?

    (オメガ) 一回だけね。僕の本当の階級は170ポンド(77キロ)なんだ。でもプロレスでは、それだと小さすぎるんだよね。だからプロレス的に見栄えのする体で柔術をやろうとしたら難しいんだ。今の体重は200ポンド位(90キロ)なんだけど、この体重で柔術の試合に出るとしたら対戦相手はとてつもなく大きい人ばかりでしょ?そんな大男達と試合をするのは無理!(笑)だからプロレスか柔術かどっちを取るかを考えないといけないんだ。もちろん総合格闘家として生きるのも良いんだけど、今僕は最後の望みに賭けてこうやってアメリカにやってきてるんだ。プロレスラーとして成功するためにね。もちろん今でも柔術の練習をするのは楽しいし、トレーニングは続けてるよ。将来的には柔術に戻るかもしれないけど、今はとにかくプロレスさ!

    ――プロレスは誰に師事していましたか?

    (オメガ) うーん…。実際のところ、ウィニペグには良いトレーナーはいないんだ。で、僕のしたことは、とにかくビデオを見た。そこから色々学んだんだ。だから独学って言えばいいのかな?何度もビデオを見て、「こうかな?いやちょっと大きすぎる」、でまた巻き戻して見て、「じゃあこうかな?なんか違うな」って何度も練習するんだ。そうやって何度も試行錯誤して練習してたこともあって、ここまで来るのに8年掛かったんだよね。

    ――ではレスリングスクールには全く行っていないのですか?

    (オメガ) いや、行ったことは行ったんだよ。でも特に良いコーチがいるわけじゃない、ただの街のレスリングスクールで、何の経験もない人が教えるような所だよ。だから自分で色々と学んでいくしかなかったんだ。例えばアメリカで練習しようとしたら、今日も試合に出てるホミサイドとかジェイ・リーサルに教わることができるでしょ?でもウィニペグではそういった人に教わることはできないんだ。スターになるためには、スターに教わらないと。それが無理ならスターと多く対戦をして、彼らから色々と学ばないとね。僕の一番最初のビッグマッチは、ピーティー・ウィリアムスとのXディビジョン王座戦だったんだ。その次がクリス・セイビン。そういう人達からちょっとづつ何かを学んだり、盗んでいったりして色々と覚えていったんだよ。その次にはWWEと契約をして、そこでは本当に色んなことを教わった(ディープサウスレスリングで練習していた模様)。その後一旦プロレスを離れてMMAに行ったんだ。で、次にAJスタイルズと試合をした。AJと試合をするというのは本当に夢みたいなことだったんだ。AJと試合をしたことで、僕にとってレスリングはこんなにも重要なことだったんだ!って気がついて、こうやって今アメリカで試合をしているというわけさ!

    ――そういえば、今日の試合の最後にカメハメ波を出していましたよね?

    (オメガ) あー、あれはカメハメ波じゃなくて、波動拳(笑)でも斬空波動拳かもしれないし、電刃波動拳かもしれない(笑)

    ――えっ?あれは波動拳なんだ?(笑)日本人レスラーの中には、カメハメ波を使う人がいるのは知っていますか?

    (オメガ) 知ってるよ!でも僕のは波動拳(笑)

    ――日本のプロレスにも詳しそうですね。日本人レスラーの中では誰が好きですか?

    (オメガ) そうだなー。今一番好きなのは…(しばし考える)コータ・イブシ!

    ――本当に?!飯伏選手は私達にとっても特別なレスラーなんですよ。4月にROHに出た時には密着取材をしたんです。

    (オメガ) 本当?彼はインディー団体所属だよね?まだ若くて、すごく練習熱心で、格好も良くて、蹴りも鋭くて、とにかくグレートレスラーだと思う。小さな団体に所属しながらも、努力を続けて行って、その結果こうやってブレイクしてライジングスターになったでしょ?その環境が僕と似ているから、僕もコータを目標にして頑張ってるんだ。僕もコータになりたいよ!!是非彼とは試合をしてみたいなぁ。あとはね、石森も気に入ってる。彼は以前、セーラーボーイズで歌ってたでしょ。(突然歌いだす)君とFly Away~♪あれ良いよ!最高!またやってくれないかな…。でも今の彼はシリアスだから無理かな?

    ――いや、本当に詳しいですね(笑)では好きなゲームは?

    (オメガ) うーん、難しい質問だなぁ。メガテンも好きだけど…。そうだな、メタルギアソリッド3!

    ――もうすぐ4出ますよね?

    (オメガ) うん、でも4が出てもメタルギアの最高傑作は3だよ。僕にはわかる(笑)あ、ところでこれどうぞ(と言って、ポートレートを頂きました)

    ――(ポートレートに『頭文字Ω』の文字を発見して)おおー『頭文字D』(笑)日本のアニメも好きなのですか?

    (オメガ) うん、大好き!『頭文字D』も好きだけど、一番好きなのは、『はじめの一歩』。知ってる?あれ最高だよ!!

    ――私達も長年プロレスを観ていますが、あなたは本当に素晴らしいレスラーだと思います。マンハッタンドロップでは総力を挙げて、あなたを応援しますよ!

    (オメガ) ありがとう!そう言ってもらえて本当に嬉しいよ。こういった機会を与えてくれてドウモアリガトウ!

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    いかがでしょうか?本人もインタビュー中に言っていますが、最近やっとチャンスを掴みかけて急上昇のレスラーです。近年稀に見るかなりの好青年、プロレスに掛ける情熱は半端じゃない、武道(柔術)の心得あり、練習はほとんど一人で、と本当に飯伏選手に似ています。ということで、カナダのトンパチ王子ことケニー・オメガ、これから絶対にブレイク必至ですのでぜひご注目を!もちろん今後の動向はマンハッタンドロップで追っていきますので、要チェックです。

    【文・Shiori】