カテゴリー: Review

観戦記

  • 植松寿絵 vs. サラ・デル・レイ


    3月13日 CHIKARA “Creatures From The Tar Swamp” @ザ・ワーソー ニューヨーク州ブルックリン

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    勢いよく入場してきた植松寿絵は、コーナーに飛びのり水吹きパフォーマンス。ガウンを脱ぐと新作チカラプロTシャツを着ていた。「We love Chikara !!」と叫んでサラ・デル・レイを挑発する。

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    植松が握手を求めてもヘラヘラと笑いながら無視するサラは、植松のチカラプロTシャツを奪い取る。号泣する植松。

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    やっとTシャツを取り戻した植松は、それを丁寧におりたたむ。しかも正座しながら。もうすぐたたみ終わるというところで、サラがそれを妨害する。そのまま植松の髪の毛をつかんで引っ張りまくる。前髪のツンツン部分をぐちゃぐちゃにされそうになって焦りまくる植松。そしてサラは植松をロープに振ってビッグブーツ。肩口にクリーンヒット。

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    サラに突っかかっていこうとする植松だが、アタマを鷲掴みにされなかなか前に進めない。お返しとばかりに、サラの鼻を掴んでおもいっきり引っ張る植松。サラをコーナーに詰めて顔面ウォッシュ連発。相手がヒール軍団BDKのサラということもあってか、観客からは植松寄りの声援が多く飛んでいた。

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    植松がコーナーからドロップキック。動きが鈍ってきたサラのバックを取ろうとするが失敗。体格差をスピードでカバーする植松だったが、パワーボム一発でで動きが止まってしまう。

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    最後はロイヤル・バタフライを決めたサラがスリーカウント勝利。

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    試合後、植松はマイクを取り、カンニングペーパーを見ながら英語で挨拶をすると、観客から「アーリーガートー!」の大チャントが鳴り止まない。そして、「いま日本は地震で大変なことになっています。チカラプロの協力で募金箱を作りました。どうかみなさん募金をよろしくお願いします!」とスピーチ。深々と一礼してリングをあとにする植松に、会場から大きな拍手が送られた。

    前日のマジソン・イーグルス戦に勝利したものの、サラ・デル・レイには惜しくも負けてしまった植松。正直なところ植松にしかできないプロレスというものを、もっと観てみたかった。きっと他のファン達も同じ考えだと思う。それと、経験の差かもしれないが、個性的なチカラプロのレスラーと比べても、植松の試合運びの上手さや観客の目をリングに釘付けにするテクニックは、いやもうピカイチだった。顔の表情だけ観ていても楽しさが伝わってくる。さすが誰もが認めるテクニシャンレスラーである。もっと観たいと思わせる植松のレスリング。アメリカのファンにも良い印象を残せたに違いない。


  • Chikara “Clutch of Doom” 2/20/2011


    2月20日 Chikara “Clutch of Doom” @パルマーセンター ペンシルバニア州イーストン

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    試合前にリングアナウンサーのギャヴィン・ラウドスピーカーによるミニライブ開始。即興に近い弾き語りなのだけど名前通りのラウドなライブだった。マイクスタンド役のサミーちゃんの顔に注目。

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    去年8月、ヤングライオンズカップ(矢野啓太戦)での怪我から復帰したグリーン・アントが、第一試合でいきなりマイク・クワッケンブッシュと対戦。

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    サブミッション中心のチェーンレスリングで、地味ながらも気迫のこもった内容に、お客さんも自然と試合に集中していく。ザ・コロニーの中では一番経験の浅いグリーン・アント。まだ荒削りな部分もあるが、チカラプロでは珍しいシュートスタイルを続けることは大いに有りだと思う。最後はシャープシューターがきまりクワッケンブッシュのタップアウト勝利。

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    試合中にダンスをする映像がYouTubeやAOTS(アタック・オブ・ザ・ショー)というケーブルテレビの番組にも取り上げられ、いまネットなどでちょっとした話題となっているオシリアンポータルの二人。チカラプロのファンであればお馴染みのダンスなのだが、あまりプロレスを観ないライトなファンにとって、試合中に催眠術やらブレイクダンスはかなりのインパクトがあった模様。試合の方は、イカルスがオフィーディアンのベルトを使って首を締めるという卑怯な技を使い、最後はスリーパーホールドでイカルスの勝利。試合内容よりもイカルスの背中のタトゥーが気になって仕方なかった。

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    じわじわと面白いオールドスクールな動きのスローバックス(ダッシャー・ハットフィールド&シュガー・ダンカートン)と、アンステイブル(ヴィン・ジェラルド&スティグマ)の試合は、3.0(スリーポイントオー)の介入で荒れ模様に。

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    コーナーで逆さ吊りにされたジェラルド。スライディングキックを狙おうとするダッシャーだったが、スティグマがそれを阻止。しかし、スティグマを強引に押しのけ、ダブルのスライディングキックがヒット!

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    試合途中にマイクを持って乱入してきた3.0のシェーン・マシューズ。勝手に試合の実況をしはじめる。邪魔になったのかスティグマが3.0を追いかけまわすと、試合がドリフのコントのような展開になっていき、最後は一人になったヴィン・ジェラルドがダッシャーに押さえ込まれスローバックスの勝利。3.0とアンステイブルとの抗争が激化しそうだ。

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    チカラプロで不動の人気を誇るロス・アイスクリームス。入場と同時に子供たちが大はしゃぎ。アマシスとヒーラコンのタッグも人気が高い。デイジー・ヘイズとデリリアス、そして3.0の合計4チームによる4コーナー・エリミネーション・タッグマッチ。ゴングとほぼ同時にロス・アイスクリームスがエリミネートされ退場。早すぎ。

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    すると、先程やられたお返しとばかりに、ヴィン・ジェラルドとスティグマが乱入してきて、シェーン・マシューズを追いかけまわす。その間にデイジー・ヘイズがスコット・パーカーをジャーマンスープレックス・ホールドで押さえ込みスリーカウント。これで3.0が退場。最後はアマシスがローリングエルボーでデリリアスからフォール勝ち。ロス・アイスクリームスのコミカルな仕掛け、3.0とアンステイブルの抗争、オシリアンポータルの新メンバー(ヒーラコン)の躍動感ある動きと、見どころの多い試合だった。

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    ウルトラマンティス・ブラック&フライトメア&ハロウウィキッド対、チーム・バチリ(オバリヨン&コダマ&コバルド)の試合は、コミカル無しの熱い戦いとなった。最後はオバリヨンがフライトメアをDDTでしとめてチーム・バチリの勝利。ウルトラマンティス・ブラックとチーム・バチリの因縁が深まるかたちとなった。この抗争はまだまだ続きそう。

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    BDKのティム・ドンストが悪徳レフェリーのサバトを連れてリングイン。観客からは大ブーイング。ドンストが連続して高速サイドスープレックスを放つとすかさずカバーに入る。すると悪徳レフェリーの高速カウントでスリーが入ってしまう。こちらも今後への布石なのか、ジグソーとドンストの因縁が深まる。にしてもサバトのいかにもインチキっぽいレフェリングが素晴らしかった。阿部四郎ばりに胡散臭さが爆発していた。

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    そしてメインイベントは、BDK(クロウディオ・キャスタニョーリ&トゥルサス)対、ザ・コロニー(ファイアー・アント&ソルジャー・アント)のタッグマッチ。体格的にはBDKの圧勝だが、蟻だけに機動力を活かしたザ・コロニーにも必ず勝機はあるはず。

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    クロウディオをコーナーに押しこみエルボーの乱れ打ち。一発一発が重いトゥルサスの攻撃を、連携プレーでかわしていくザ・コロニー。ソルジャー・アントがトゥルサスにチカラスペシャルをきめるが、クロウディオがカットに入る。勝負をいそぎ過ぎたザ・コロニーは劣勢に…。

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    トゥルサスに圧殺されるソルジャー・アント。まさに虫の息だ。キレると怖いファイアー・アントが、トップロープからトゥルサスめがけてフライングキック。しかし、クロウディオがすぐにカットに入ってファイアー・アントにストンピングの雨あられ。

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    BDKの専属リングアナウンサー、ヤコブが試合の邪魔をしようとすると、エディ・キングストンがバックステージから現れそれを阻止。逃げ惑うヤコブに裏拳をぶちこむキングストン。最後はファイアー・アントがコーナからのボディーアタックをきめてクロウディオからスリーカウントを奪取!この日で一番の盛り上がりだった。

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    試合後、エディ・キングストンがクロウディオを挑発。一触即発の二人を全選手がリングにあがり分けようとするが、収拾はつかずかえってハチャメチャな状態に。エディ・キングストンと対等に戦えるヘビー級はクロウディオしかいないだろう。そして既に、3月13日のニューヨーク州ブルックリンで開催されるチカラプロのビッグマッチで、クロウディオ・キャスタニョーリ対エディ・キングストンの試合が決定済み。ヘビー級の激突がいまから楽しみである。


  • 怪獣ビッグバトル “Kaiju Mini Battel”


    1月29日 ”Kaiju Mini Battel” @アサイラムアリーナ ペンシルバニア州フィラデルフィア

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    興奮のあまり眉毛が抜け落ちてしまったピーランダーZイエローさんが、怪獣ビッグバトルの物販コーナーに出現!

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    すこし緊張した表情でリングアナウンサーのラウデン・ノクシャスがリングインすると、「ドラゴンゲートUSAの前座を務めさせてもらえてとても光栄です!」と挨拶。諸々の説明があって、どうやら今回のリング上はフィラデルフィアの街ということらしい。ドクター・キューブの仲間である一つ目タコ怪獣サイクロプトパス(股間をホタテの貝殻でカバーした武田久美子風)と、ヤースミンコが登場!続けてドクター・キューブのマスク(頭)を被った怪獣もエントランスに現れる。まさか死んだはずのドクター・キューブが生き返ったのか?と驚くラウデンだったが、マスクを脱ぐとそれは大きなカニバサミを持ったクロウだった。

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    怪獣たちはフィラデルフィアの街を破壊しにやって来たのだ。何の前触れもなく突然バトルをはじめる怪獣たち。ラウデン逃げ惑うばかり。

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    そこにヒーロー軍団の吸盤スチーム怪獣スチーム・パワード・テンタクル・ボウルダーが助けにやってくる。ゆっくりとドラゴンリングインするボウルダー。いつも以上に気合が入っている。

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    吸盤のついた腕をふりまわし、サイクロプトパスの顔面に容赦ない攻撃をくわえるボウルダー。大きな一つ目にボウルダーのパンチがクリーンヒット!悪者ドクター・キューブ軍団をボコボコにやっつけてしまう。

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    場内にTwisted Sisterの『I Wanna Rock』が流れる中、ラウデンのインタビューがはじまる。「よーし!これでもう安心だ!フィラデルフィアの治安は守った!」とボウルダーが自慢気に叫ぶ。 すると、またしてもドクター・キューブのマスクを被った怪獣が現れる。マスクを脱ぐとそれはヘル・モンキーだった!

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    チカラプロでもお馴染みのレフェリー、ブライス・レンズバーグがリングイン。いつの間にか髭が生えていた。以前、ヘル・モンキーにヘルモンキーホットソースをかけられてしまったアメリカンビートル。その後遺症でいまも目が見えないまま。そこで、ヘル・モンキーは公平を期すために、目の見えないアメリカンビートルと目隠しをして戦ってやろうじゃないかと自ら提案。余裕のヘル・モンキーは「アメリカンビートル出てこいや!」と呼びこむ。

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    目が見えなくなったアメリカンビートル登場。相手がどこにいるのかすらも分からないアメリカンビートルは、誰もいない方向へフラフラと歩いていくが、目隠し状態のヘル・モンキーもあっちフラフラこっちフラフラ。なんだか分からんが、目隠しした怪獣たちがリングの上でフラフラしているのである。しかも会場内には『特攻野郎Aチーム』のテーマ曲が鳴りひびく。なんとも言えない脱力感におそわれる。シュールすぎてお客さんの口もポカーン状態。

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    ヘル・モンキーの尻尾をつかんだアメリカンビートルが、チャンスとばかりに怒涛のラッシュを仕掛ける。しかし、ズルしていただきのヘル・モンキーは、アメリカンビートルを返り討ちにしてしまう。よーく見るとヘル・モンキーの腕には金色に光る腕時計がはめられているではないか!とそこに、サミ・キャラハン登場。

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    「オイッ!ちょっと待て!そこのヘルモンキー!お前オレの腕時計を取ってねえか?!」とサミがマイクで叫ぶと、ヘル・モンキーがソワソワしはじめる。金の腕時計を見つけたサミは、気が触れたようにリングへ駆け上り、ヘルモンキーの脚を取ってぶん投げる。ヘルモンキーはリング上で大の字。倒れていたアメリカンビートルを起こして、ヘルモンキーの上にのせフォール。そのままスリーカウントが入ってアメリカンビートルの勝ち。

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    再びラウデンがマイクを持つと、「あの憎いドクター・キューブはもう居ません!もうこの世は平和だ!それを記念してこれから怪獣ヒーローの殿堂セレモニーをはじめます!」とアナウンス。ヒーロー軍のダスト・バニーが呼び込まれ、殿堂入りを果たす。

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    嬉しさのあまり踊りだしてしまうダスト・バニー。腰をくクネクネさせるたびに体から白いホコリが立ち込める。大好きなダンスパーティーがはじまるが、流れてきた曲はダンスではなかった。それはドクター・キューブの入場曲。と、そこにドクター・キューブのマスクを被ったテュコールが登場。続けてグルーディンもやってくる。

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    もう騙されねえと余裕のラウデンだったが、なんとそこに本物のドクター・キューブが登場!「ギャハハハハ!戻ってきたぜ!」と叫ぶドクター・キューブ。去年6月に行われた“The Halls Of Danger”で、死んだかと思われたドクター・キューブだったが、なななんと生きていたのだ!テュコールとグルーディンそしてドクター・キューブが、ダスト・バニーを取り囲んでボコボコに…。

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    しかし、そこに頭にバルブが付いた吸盤スチーム怪獣テンタクル・ボウルダーが助けに入る。圧倒的なパワーでグルーディンとトゥコールを蹴散らすと、ドクター・キューブはすたこらさっさと逃亡。最後はボウルダーとダストバニーが両手を挙げて勝ち名乗りを受ける。ラウデン「信じられない!あのドクター・キューブが、か、帰ってきたー?!」

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    つづく。

    MONSTERS are REAL… and DANGER CAN HAPPEN!


    なんとドラゴンゲートUSAのリングに怪獣ビッグバトルが登場するという、数年前までは考えられない露出度の高さに、プレショーだとはいえ正直戸惑ってしまった。なんとも言えないソワソワ感が止まらなかった。まあ、これは完全なるアウェーであることは間違いなかった。観客からの容赦ないブーイングも出るかと思いきや、準備のためリング上にミニチュアのビルが設置されると、怪獣ビッグバトルのコアなファンなのか「イエーイ!」という歓声がわきおこったのにはビックリした。わっ、怪獣を知ってる人がいたんだと。ショーの最中、ほとんどの観客が笑顔で、残りはなんじゃこりゃという顔だった。でも、なんじゃこりゃの人、もしくは初めて観た人には頭の中に大きなクエスチョンマークを残せたのではないか。一体これは何なのか?と思わせることが、いまは大切だなと思った。通常よりも短い時間だったが、いつもながらに狂った内容で素晴らしいショーだった。にしてもドクター・キューブが生きていたとはねー。悪者とはいえドクター・キューブのファンとしては今後の展開が楽しみである。


  • Chikara “Chaos in the Sea of Lost Souls” 1/23/2011


    1/23/2011 Chikara “Chaos in the Sea of Lost Souls” Asylum Arena, Philadelphia, PA

    1. The Osirian Portal (Ophidian, Amasis, Hieracon) defeated F.I.S.T. (Johnny Gargano, Icarus, Chuck Taylor)

    2. Daizee Haze defeated Madison Eagles

    3. The Roughnecks (Brodie Lee & Grizzly Redwood) defeated The Throwbacks (Sugar Dunkerton & Dasher Hatfield)

    4. The BDK (Lince Dorado, Sara Del Rey, Tursas) defeated Da Soul Touchaz (Acid Jaz, Marshe Rockett, Willie Richardson)

    5. The Batiri (Obariyon & Kodama) defeated Incoherence (Hallowicked & Frightmare)

    6. UltraMantis Black defeated “Kizarny” Sinn Bohdi

    7. Eddie Kingston defeated El Generico

    8. Mike Quackenbush, Jigsaw, Soldier Ant, Fire Ant defeated The BDK (Claudio Castagnoli, Ares, Tim Donst, Delirious)


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  • 宮本裕向 vs. ニック・ゲージ


    12月11日 CZW ”ケージ・オブ・デス12” @フィラデルフィア Asylum Arena (Former ECW Arena)

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    超満員札止め(1,189人)となった会場は立ち見が出るほどの盛況ぶり。そのセミファイナルにCZWウルトラバイオレント・アンダーグラウンド王座のベルトを掛け、王者ニック・ゲージと特攻ヤンキーこと宮本裕向が対戦。先ずは宮本がラダーを担ぎながら氣志團の「ワン・ナイト・カーニバル」で入場。喧嘩番長の刺繍が鈍く光る。次にニック・ゲージがベルトを腰に巻いて入場。一段と大きい歓声がわき起こる。

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    この時点で観客は総立ち。ニック・ゲージがリングインすると「ニック・ファッキン・ゲージ!」チャントが自然発生。CZWのヌシとも言えるゲージの人気は想像以上に高い。リングアナから「ユーコー!ミヤモートー!」とコールされると、観客から黄色と黒の紙テープが投げ入れられる。

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    ここでCZWワイヤードTV王者のドリューが突如リングイン。マイクで「この試合はクリーンにいく!いいかー!オレが裁いてやる!」と勝手にレフェリーを務めはじめる。さらに「ノーウエポン!ノーウルトラバイオレンス!」と叫ぶと観客からは大ブーイング。ドリューはハードコアやデスマッチを一切認めないクリーンなファイトを信念とするキャラクターの為か、CZWのファンからは完全にヒール扱いなのだ。

    ゴングが鳴らされ試合開始。序盤はバックの取り合いからチェーンレスリングの展開。ゲージがセコンドからホチキスを取ると、ドリューがそれを取り上げる。 観客からは「We Want Blood !!」チャント発生。徐々に客のいら立ちが目立ちはじめる。すると我慢できなくなったゲージがドリューをボディスラム。この一発が効いたのかドリューはセ コンドに担がれて退場。元のレフェリーがリングインすると同時に、ボブワイヤーネットや画鋲バットなどの凶器も投入される。観客から「イエーイ!」と分かりやすい反応。

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    リング上でメンチを切る両者。張り手とエルボー合戦の末、場外にセットしてあったボブワイヤーネットに宮本がゲージをボディスラム。「グワァー!」という鈍い叫び声が上がる。さらに宮本は身動きが出来なくなったゲージにコーナーからエルボードロップ。ボブワイヤーネットが完全に破壊される。

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    宮本はノックアウト状態のゲージを場外へと連れ出す。しばらく場外を練り歩いたあと、イス攻撃でゲージの動きを止めテーブルの上にセットする。すると宮本は二階を指差し小走りに階段を登っていく。そこは男子便所の上の高さ5メートルはある階段の踊場。観客からは「止めろー!」という叫び声が上がる中、ゲージが蘇生して踊り場にいる宮本を追いかける。

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    追いつかれてしまった宮本は、ゲージにタコ殴りにあい大ピンチに。非情にも二階から投げ落とされそうになる宮本。ジャッキー映画のワンシーンさながら、手すりに掴まって必至に耐える宮本。しかし力尽きた宮本は下にあったテーブルに背中から落下。「バッコーン!」という音と同時に「ホーリーシット!ホーリーシット!」チャント発生。宮本はピクリとも動かない。

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    その宮本を強引に起こそうとするゲージ。どこから持ってきたのかコップに入ったビールを流血した宮本の顔面に投げつける。さらにグッズ販売のテーブルに宮本をボディスラム。辺りにDVDが散乱する。

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    ようやくリングに戻った両者。ゲージは画鋲付きバットで宮本をタコ殴り。画鋲がリング上に散乱すると、今度は有刺鉄線バットで宮本のおでこにグリグリ攻撃。

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    有刺鉄線バットが効いたのかコーナーでグロッキー状態の宮本。ロープに振られるもハンドスプリングエルボーで切り返す。ゲージをコーナーに押しこみパイプ椅子を使ってダブルニー。さらに座り込んだゲージにドロップキック。コーナポストからのウラカンラナと畳み込んでいくがゲージがそれをツーでキックアウト。今度はゲージの顔面ウォッシュからパイルドライバー2連発。するとゲージが場外にあった巨大ラダーをリング上に乗せるも、蘇生した宮本がそのラダーをスライドさせてゲージにぶつける。場外のゲージにトペコンヒーロ炸裂。

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    ここが勝負と見た宮本はファイヤーサンダーでゲージを捕獲。巨大ラダーをセットする宮本。躊躇なく巨大ラダーを登っていく。「ウォーーー!」という歓声で地響きが起きる。

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    天井に頭がつきそうな高さから宮本独特のふわっと浮くようなムーンサルトプレス。宮本の膝がえぐい角度でゲージの肩口にヒット。

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    そのままスリーカウントが入り宮本裕向が勝利。日本人初となる第15代ウルトラバイオレント・アンダーグラウンド王者が誕生。CZWのファンからは外敵であるはずの宮本へ大きな拍手が送られる。

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    日本のヤンキーがアメリカのヤンキーをぶっ倒した瞬間、会場内は悲鳴と歓声が入り混じるなんともいえない空間になっていた。純粋なCZWファンにとってニック・ゲージの敗北はショックに違いない。ゲージもこのままでは終わらないだろう。これでベルトが日本へ流出するとなると、日米デスマッチ合戦に拍車がかかりそうな様相である。それと、前回IWAイーストコーストのデスマッチトーナメントに出場していることもあるが、アメリカでの宮本の認知度の高さに驚かされた。日の丸のハチマキをしめて熱心に応援するアメリカの宮本ファンもいるほどだ。全米のデスマッチ好きが注目する大会で、これだけの試合を見せることが出来た宮本裕向はただ者ではない。日本のデスマッチファイターここにありを印象付けた一戦だったと思う。